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UNTAPPED 座談会 障害とゲーム

eスポーツ×ボッチャ×射撃の三刀流TATSUYAさんとJeniが対談〜筋ジストロフィー当事者同士の交流と二人が目指す未来〜【UNTAPPED vol.02】

進行性筋ジストロフィーの障害がある、BASE株式会社のパラeスポーツアスリートTATSUYAさんと、同じく進行性筋ジストロフィーのePARA社員Jeniさんが対談をしました。

TATSUYAのアイコン、金髪の少年のイラストロゴ

TATSUYA

ePARA発のバリアフリープロジェクトチームFortia(フォルティア)のユニットの一つ「FPS Fortia」のメンバーでもある進行性筋ジストロフィーで電動車椅子ユーザーのTATSUYAさん。パラスポーツ「ボッチャ」で日本一を2度経験した経歴もあり、さらには射撃・eスポーツもこなすマルチプレイヤーです。

関連記事 進行性筋ジストロフィーのパラeスポーツプレイヤーTATSUYAのePARA2020レポート

車椅子に乗ったjeniとキャラクターのイラストロゴ

Jeni

デュシェンヌ型筋ジストロフィーのeスポーツプレイヤー。顎で操作するコントローラーを自作し、ストリートファイターVをプレイする格闘ゲーマー。バリアフリープロジェクトチームFortia(フォルティア)のユニットの一つ「Fighting Fortia」のメンバー。全盲プレイヤーによる格ゲー大会「心眼CUP」では優しくも厳しいコーチを務める。ePARAではリモートワークをしながら頼れる社員として活躍中。

参考記事:​​壁を壊すのは、いつだって内側からだ。 重度身体障害者の私がePARAに入社し、挑戦したい事

参考動画:

第一回心眼CUP powered by SYCOM【ストリートファイターV チャンピオンエディション】

第二回心眼CUP powered by SYCOM 団体戦 【ストリートファイターV チャンピオンエディション】

eスポーツやスポーツとの出会い、始まり

インタビュー時のZoomの様子。左上Jeni、左下TATSUYAさん、右上ePARAライター彼岸花のアイコン。

Jeni:今日はよろしくお願いします。まず、障害についてのお話や、近況について伺っても良いですか?

TATSUYA:今、 基本的にはスポーツに関わることをお仕事にさせていただいていて、 ボッチャも業務の一環でプレイしています。射撃の方はまだ結果が出ていないので趣味のレベルでプレイしています。最近リリースされたAPEX MOBILEが流行っているので、eスポーツアスリートとして出場する大会が出てくることを想定し、練習しています。 

ボッチャの実績としては、日本選手権で2回優勝し、愛知県大会でも10回程優勝しています。 週3回、近所の体育館を借りて練習しています。今後も良い結果が出せるように頑張っていきます。

射撃では、パラリンピックに出場することが最終目標ですね。猟銃等講習会を受講して考査に合格することが結構大変なので、今年中には合格できるよう取り組んでいます。

Jeni:パラスポーツとの関わりが今までなかったので、 ボッチャという競技があるんだというのは知っていたんですが、実際にやられてる方の話を聞く経験はなかったです。どういった経緯で始めたのですか?

TATSUYA:ボッチャを始めたきっかけは、 近くに住んでいる同じ病気の友人の紹介で小学5年生から始めました。 

Jeni:その友人とはどういったきっかけで仲良くなったんですか?この歳まで同じ障害を持ってる人をあまり見なかったので。気になるところです。

TATSUYA:知り合ったきっかけは進行性筋ジストロフィー症という病気の子供を抱えている親や患者たちが所属する団体で、 車椅子でもできるボッチャという競技があるということを教えてもらいました。

Jeni:同病の人と出会えるかは地域差もありそうです。ゲーム遍歴も伺いたいのですが、小さい頃からやっていたのですか?

TATSUYA:家族が小さい頃にPCを買ってくれて、3歳ぐらいからPCを触っていました。初めはゲームとかではなく、学習アプリなどで遊んでいて、 基本は勉強のためにPCを使っていました。 ゲームを始めたきっかけは、eスポーツの話題が出始めた頃にその関係者の人たちが当時テレビに出ていて、それでeスポーツという言葉を聞き、「やってみたい」という気持ちになりました。 

eスポーツのジャンルとしてはRainbowSixSiegeが最初でした。オンラインゲームでは、メイプルストーリーを友達とやったことがあります。学生時代はオンラインゲームばかりやっていたわけではなかったんです。僕は学校生活を充実させたい気持ちが強くて、生徒会の活動などをやっていましたし、割と勉強も好きでした。


僕としては、どうやってJeniさんがゲームしているのか気になりますね。

Jeni:実は最近は教えてばかりで自分がプレイする暇がなくて、あまり遊べてないんですよね。今は心眼カップの選手のコーチなんで、ゲームはやる暇もなく、しかもイベントの準備をしながらやってるので、なおさら自分のことなんてやってる暇ないんです。まずは皆さんがね、ePARA CARNIVAL*を楽しんでいただけるように進めるだけです。イベントのデザイン周りの印刷物とか発注したりしていますね。 

(*対談はePARA CARNIVAL前に行われています。)

過去に群馬の大会で出会っていた二人、実はFPSが苦手?!

Jeni:5年ぐらい前に群馬の障害者向けのeスポーツ大会で会ったことがありますね。あれはどういった経緯で出場したのですか?

TATSUYA:あの時に出会いましたよね、別のチームでしたが。障害者限定ということで惹かれて申し込みました。日本初の障害者のみの League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)の大会でしたね。

Jeni:私もお金を払って行きましたよ。ヘルパーさんの分も実費で払い、一緒のチームだった若い子に飯を奢ったり、そんな感じでしたね。チーム練習をきちんとできなかった記憶があります。あの時は申し込んで即席チームになったんですよね。今はFPS Fortiaでも活躍していますがどうですか?

TATSUYA:実はFPS FortiaにいるのにFPSがちょっと苦手です。自分の満足いくところまでいってないので、皆さんに負けないように頑張らなきゃと思って練習に励んでいます。ePARA CARNIVALに参加する予定ですが、外に出るのも3年ぶりです。コロナ禍を警戒していてここまでオンラインでやってましたから。

Jeni:久しぶりの大冒険ですね。

筋ジストロフィー当事者の栄養事情

Jeni:あれ、旅行の時とかは飲んだ方がいいですよ、ご飯も食べた上で、アミノバイタルゴールド(味の素のアミノ酸サプリメント)。寝る前とかに飲むとめっちゃ疲れが取れます。次の日は楽です。

TATSUYA:しっかりした食事で栄養補給をしようとしてるので、栄養補助食品とかはあまりとらないです。 その分食事にこだわるので時間は結構かかります。筋ジストロフィーだとタンパク質を自ら生成できないので、多めに摂った方が良いと言われているから、たぶん一般の人の倍ぐらいは摂ってますね。  動物性、植物性のタンパク質ばかり食べています。

Jeni:豆と肉、魚みたいなものばかりですね。 私も動物性、植物性タンパク質ばかりです。

TATSUYA:一日中ゲームしたりするときは、 クエン酸系の飲み物を飲んだりしていましたが、今はパラスポーツもやる関係で、ドーピングにならないよう注意しているので、漢方薬や栄養ドリンクなどのようなものは飲まないですね。焼肉が大好きです!

Jeni:肉いっぱい食べろってことですね。

ゲーミングデバイスのおすすめ

TATSUYA:Jeniさんは何を使ってゲームをしているんですか?自分はパッドの方が力が入りやすいんです、握れるので。 でも最近はキーボードマウスでもやるのでどんなの使っているのかなと。

Jeni:薄いパンタグラフのキーボードとゲーミングマウスのボタンがたくさんついているG903を使っています。

TATSUYA:今はパッドを使っているのですが、本当はキーボードマウスの方が操作的には良いんですよね。ボタンの数も多いですし。でも押しづらかったりしますよね。 疲れるわけではないのですが、力が入りにくいんです。大事な場面ですとか、FPSとかだと素早くマウスが動かせないことがあります。

Jeni:素早くマウスを動かすのが難しいんですよね。

TATSUYA:ショートカットのようにして一つのボタンで二つの事ができるみたいになったら良いのですが、大会に出たりすると制限に引っかかりそうですね。

Jeni:ちゃんと確認しないでやらないと言い訳になってしまうので、一回確認したほうがいいですね。 やれることは工夫してやってみた方がいいと思います。デスク周りはどうですか?私はbauhutteのものにしました。おすすめなのは油圧式アームのドリンクホルダーです。好きなところに位置調節できます。高いけどマジでQOL上がりますよ。ストローをさしておくと、動かせるからすごくいいです。仕事中ここに飲み物置いて、これで水分取るようにしながらやってます。

Jeniが油圧式アームのドリンクホルダーを使って仕事をしている様子の写真。

TATSUYA:僕はこれでマックが食べたいですね。コーラを飲みながらハンバーガーを食べられますね。 僕はIKEAの昇降付きの電動デスクにしました。車椅子ゲーマーの僕もデスク周りをこだわって改造したいですね。

これから頑張りたいこと、今頑張っていること

Jeni:これからの目標などはありますか?

TATSUYA:そうですね、やはりFPS Fortiaというチームとして活動してるんで、海外展開がしたいとずっと思っていて。そうなると健常者に交じって出る大会なんかがほとんどですが、身体的な条件が同じになり、個々に合わせて作ったデバイスを持ち寄って大会出場ができるので障害者限定にしていただけるなら嬉しいですけどね。そうなるとePARAさんに頼るしかなくて、そういう大会を開いてくださるのはePARAさんだけなんです。

Jeni:私はこれからのePARA CARNIVALに向けて、皆が楽しんでくれればOKです。

最後に

元々、5年前の障害者eスポーツ大会で既に出会っていた二人、リラックスした様子で和やかに対談が進みました。これからのパラリンピックや海外展開の話だけでなく、筋ジストロフィー当事者ならではの栄養の話や、Jeniさんのおすすめデバイスの話も飛び出し、とても有意義な話が聞けました。本当にありがとうございました!

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