4月17日(日)に開催された「心眼CUP powered by SYCOM【ストリートファイターV チャンピオンエディション】」。全盲のeスポーツプレイヤー6名による「ストリートファイターV チャンピオンエディション」の個人戦は、開始前から多くの反響を呼び、当日もたくさんの方が配信を視聴、全盲とは思えぬ戦いを楽しみました。
その心眼CUPの様子が、開催翌日、インドネシアのゲームメディア「INDOGAMERS」に記事として取り上げられました。今回はその記事を日本語に訳し転載します。
原文記事:Kure Dari Galaxy Laboratory Juarai Turnamen Tunanetra Shingan Cup Street Fighter V Champion Edition
クレ(ギャラクシーラボラトリー)がブラインド心眼CUP・ストリートファイターVチャンピオンエディションのトーナメントで優勝
日本でのeスポーツ参加における平等
INDOGAMERS 2022年4月18日
障害のあるゲーマーの社会参加を促進するプロモーターおよびeスポーツ組織であるePARAは、サイコム社のスポンサーの元、2022年4月17日にミライロハウス東京でストリートファイターV チャンピオンエディションの大会を開催しました。「心眼CUP」と名付けられたこの大会には、6人の盲目の競技者が参加しました。
「心に宿る眼」を意味する心眼CUPというネーミングは、リュウの同名のVスキルの1つ、「心眼(Mind’s Eye)」から受け継がれています。心眼CUPのコンセプトは、「Invisible Vision〜見えない人の見える世界〜」で、見えない人にも見える世界と解釈することができます。ちなみに、このトーナメントはCAPCOMによって正式に認可されています。
参加した全盲の6人の出場者は、ePARAのBlind Fortiaチームのなおや、いぐぴー、チョコタルト、残りの3人はアクセシビリティ機能に焦点を当てたゲームコンテンツ開発グループであるGalaxy Laboratoryに所属するMM、KYO、クレです。
スポンサーから提供されているコンピューターデバイスは、SycomG-MasterSpearZ690-Mini /D4。視覚障害のあるeスポーツプレイヤーはサウンドセンサーを使用してストリートファイターV チャンピオンエディションの動きを探り当てます。心眼CUPの試合はePARAYouTubeチャンネルで見ることができます。
オープニングマッチは、あきらを使用したBlind Fortiaのいぐぴーとララを使用したGalaxyLaboratoryのMMがた。BO3システムでのオープニングマッチは、ララを使うMMが1-2で勝ちました。
全試合結果
グループA
- MM(ララ)2 vs 1 いぐぴー(あきら)
- いぐぴー(あきら)0 vs 2 クレ(ケン)
- クレ(ケン)2 vs 0 MM(ララ)
グループB
- なおや(ルーク)2 vs 0 KYO(リュウ)
- KYO(リュウ)2 vs 0 チョコタルト(春麗)
- チョコタルト(春麗)0 vs 2 なおや(ルーク)
準決勝
- クレ(ケン)2 vs 0 KYO(リュウ)
- MM(ララ)2 vs 1 なおや(ルーク)
決勝
- クレ(ケン)2 vs 1 MM(ララ)
実施された9つの試合のうち、IDGSを代表する私の意見では、MM(ララ)となおや(ルーク)の準決勝が最もエキサイティングな試合でした。両プレイヤーは、毎ラウンド、勝利のためにお互いの能力と争います。
MMは決勝戦のマッチ1で再び勢いに拍車をかけることができ、ラウンド1はMMが勝利し、ラウンド2はクレが取り返すも、ウンド3はMMの勝利となりました。しかし、残念ながら、MMは第2試合・第3試合で猛攻を緩めずストレートで取り、逆転勝ちによって心眼CUPを制したクレの素晴らしさが光りました。
障害を持つ人々のためのこのeスポーツの戦いは、eスポーツに参加するすべての人が平等に機会を得るための新たな風です。ePARAは、境界のないeスポーツを実現することを目的とした、日本を代表するeスポーツ組織およびプロモーターの1つです。2019年以来、ePARAは日本の障害者向けのeスポーツイベントを促進し、開催しています。
障害者の権利の平等は、株式会社ミライロ代表の垣内俊哉氏によっても支えられています。垣内自身は小学生の頃から車いすを使わなければならなかった障害者です。日経によると、2014年に日本で最も影響力のある100人のうちの1人であり、パラリンピックサポートセンターの顧問のメンバーでもあります。
INDOGAMERS/deJeer
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