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プレイレポート

双極性障害のニャーサエが愛するモンスターハンターの世界

双極性障害(Ⅱ型)で通院中、現在は就労支援機関に通所をしながら技能訓練、スキルアップのために日々勉強中のニャーサエと申します。
私は発病前から今現在もゲーム大好き人間です。ゲーセンで格ゲーや音ゲーに没頭して、家ではRPGやパズルゲームにどっぷりのめり込むタイプの根っからのオタク人間です。
今回は私が愛するモンスターハンターとeスポーツというテーマでライティングさせて頂けることになりました。もはや私のライフワークと言っても過言ではない通称モンハン(以下、モンハンと略称する場合があります)。私自身の心や病気と向き合う考え方などにも大きく影響を与えてくれた作品の魅力について皆様に少しでもご紹介できればと思いますのでお付き合い頂ければ幸いです。

参考:双極性障害について(筆者より)
双極性障害という病名については昔よりたくさんの方に認知されてきたというのを肌で感じています。実はこの病気、Ⅰ型とⅡ型があるのをご存知ですか?Ⅰ型は社会生活に支障をきたしてしまう程の躁状態と鬱状態の大きな気分の波を繰り返すのが特徴です。とんでもない散財や家庭内でのトラブルなど家族や同僚など第三者が症状を発見するケースも多いようです。Ⅱ型は軽躁状態と鬱状態を繰り返し、軽躁状態については本人にとっては調子が良い!という思い込みや、周りからもそう見えてしまうためなかなかわかりにくい状態です。鬱状態の時に鬱病や他の気分障害と診断されてから5年、10年経って双極性障害だと診断されることも多いのです。私もその一人です。今は持病と折り合いをつけながら、無理や無茶をしない、生活リズムを崩さない、調子の悪い日はそれを受け止めとめて生きよう、というまったりモードで日々生活しております。

モンスターハンターとは?

「一狩り行こうぜ!」というフレーズはテレビCMで見聞きした方もいらっしゃるのではないでしょうか?モンスターハンターはカプコンから発売されているタイトルの通りプレイヤーがハンターとなってモンスターを狩るというシンプルなゲームです。ハンティングアクションというジャンルを確立させたモンスターハンターは2021年3月26日に最新作「モンスターハンターライズ」が発売され、話題になっています。

プレイヤーとしてのニャーサエ(MH4Gより)

据え置きからポータブル機への移植で大ヒット

2004年3月にPlayStation2(PS2)で第一作目の『モンスターハンター』(略称:MH)が発売されました。初代は難易度が高く操作性もかなり悪かったため玄人向きゲームだったそうです。

PS2で発売された『モンスターハンターG』をPlayStation Portable(PSP)に移植という形で2005年12月に『モンスターハンター ポータブル』(略称:MHP)が発売されてヒットしました。MHPについてはただの移植ではなく、新しい武器が追加され、自分のホームとなる村で農場を持って採取、採掘、育成などができる新要素が追加されて面白さが増したことがヒットの要因と言われています。

続編の『モンスターハンターポータブル 2nd』(略称:MHP2)、『モンスターハンターポータブル 2nd G』(略称:MHP2G)』が爆発的な大ヒット。Gが付くとゲームの難易度が格段に上がるのですが、それを仲間で乗り越えたという思い出から今でも根強いファンが多い作品です。次作の『モンスターハンター ポータブル3rd』(略称:MHP3)は世界的にも大ヒット。メタルギアシリーズを始めとする他企業ゲーム、マンガ、アニメなどのコラボ(クエストをクリアするとコラボ限定の武器や防具などが作成できるようになる)でも話題になりました。

この後もかなり多くの続編が発売されていますが、詳細は公式サイトの一覧からご覧頂ければと思います。

モンスターハンターの魅力

私がなぜここまでモンスターハンターの世界に魅了されてしまったのか。たくさんの要因がありすぎて一言では語り尽くせないのですが大きく挙げるとこれだ!というものをピックアップしてみました。
※以下、私が実際にプレイしたシリーズ、MH4、4G、X、XX(ハードは全てニンテンドーDS)についての話す。

知識、技術、全てを失敗から学ぶ

モンスターハンターは、ざっくり言うとモンスターを倒したらゲームクリア!という単純なルールです。しかしRPGのようにこのレベルに達したら大丈夫!という要素は一切ありません。ハンターランク(略称:HR)というクエストを達成するともらえるポイントで上がっていくレベルのようなものは存在しますし、もちろんそれが高くて上手な方も多いです。しかし、それだけではないのがモンハンの奥深さ。
例えばオンラインで強いモンスターを倒すクエストがあって、みんなで挑んで何回も失敗して悔しい思いをしながらも、どうして失敗したのか?という原因を考え、解決策を立ててまた挑んで失敗して、さらに改善。そしてついに成功する!というような体験を得られるのがモンハンにのめり込める大きなポイントです。

失敗は成功のもと

クエストの失敗は、大きく分けて3パターンあります。

  1. プレイヤーが3回力尽きる(体力ゲージがゼロになること。1人で3回でも1人ずつ3回でも失敗です)
  2. 時間切れ(制限時間内にクエストが達成できない)
  3. クエストの目標自体を失敗してしまう(例:モンスターを狩猟しないで生きたまま捕獲せよ!を間違えて倒してしまうこと)

失敗の反省点を振り返ると、

  • クエスト中に自分と味方の回復を怠ってしまった
  • 使用武器の経験が足りないせいで攻撃力要員になれていない
  • 防具が弱いせいで体力ゲージの減りが早かった
  • スキル(モンスターからの面倒な攻撃を無効にしたり、防御力、攻撃力などを上げたり、たくさんの種類が存在します)をもっとたくさん付けられた

など考え始めるとたくさんの可能性が浮かび上がります。都度、失敗を糧に成功のヒントを探していきます。

リアルにも生きる、失敗からの学びと気付き

私は、失敗したからこそ課題を発見し成長できるポイントを見つけられると思うのです。それは実生活にも通ずる所がある気がします。もちろん、その時はやってしまった…と、落ち込むのですが悲観しているだけではあまり先が良いようには動きません。
そもそも、失敗という言葉がすごくネガティブだと思っていて失敗という単語を心の中で経験に置き換えるように切り替えました。失敗ではなく経験だったと捉えるといつになっても成長は止まることはありません。
私はモンハンでたくさん失敗=経験をしました。その度にゲーム内チャットで指摘してくれた見ず知らずのオンラインで出会った方、更には実際の友人のアドバイスなどを真摯に受け入れられたからこそ今のモンハンでのプレイヤースキルとコミュニケーション能力が同時に身についたと思っています。

何度も挑戦して1年以上かけてようやく成功したクエスト
何度も挑戦して1年以上かけてようやく成功したクエスト「師匠からの試練」
「師匠からの試練」をクリアした証。ものすごい達成感でした!(MH4Gより)

誰と狩る?もちろん一人でもOK

基本的にこのゲームは複数人でオンラインまたはゲーム機本体を持ち寄ってローカル通信でのプレイをします。一方、1人で進めることも可能です。

1人~2人でクエストに出発するとオトモとしてネコの姿をした「アイルー」という猫が付いてきて、回復や攻撃のサポートをしてくれます。3人以上になるとこれがありません。上手なハンターさんはあえて「アイルー」を連れていかない縛りプレイをしている方もいらっしゃいます。もちろん1人だけでも楽しめます。

私はどちらかというと仲間と一緒にプレイするモンハンがとても大好きです。みんなでワイワイ、作戦会議をしたり、くだらない雑談をしたり。そういう仲間で過ごす楽しい時間を彩ってくれたのがモンハンでした

狩り仲間は一生の友達

オンラインでゲームに挑戦する前の私は、モンハンでいきなり知らない人とプレイするなんて絶対無理だ…どこかに入った瞬間に下手くそ!と言われて終わりだ…と思い込んでいました。思い切って飛び込んでみると幸いにもそういった出来事はありませんでした。

「ギルドカード」という名刺のようなものを交換しあったり、積極的にフレンド登録をしたり、自分からもオンラインで積極的になっていこうと努力を重ねていきました。嫌な経験がなかったわけではありませんが、極端に悪意のあると感じたユーザーや荒らしはブロック。自分のメンタルがダメにならないような対策をしていました。

そうした中で、振り返ると数え切れない楽しい思い出があります。

  • 全く知らない誰かとクエストをこなしても、全員で息がぴったりだった
  • 交換した「ギルドカード」の情報から伝って友人ができた(今現在も友人関係継続中)
  • リアルの親友と朝から晩までLINE通話を繋ぎながらずっとプレイした
  • ハードを持ち寄って友人達と好きなものを飲み食いしてお喋りしながらひたすら狩り続けた

共にたくさんの思い出を創った狩り仲間は、私の一生の友達です。

狩り仲間が夫になった

実は、夫とはモンハンとは違うゲームがきっかけで出会って結婚したのですが、付き合い始めたらお互いにモンハンをプレイしていた同士だったという事が発覚しました。付き合い始めは遠距離恋愛だったので通話しながらモンハンをして仲が深まりました。夫は私より圧倒的にプレイヤースキルが高いので今でも本当に尊敬しています。

仲間と集合!(MHXXより)

モンスターハンターとeスポーツ

カプコンはストリートファイターシリーズのイメージが強いのでモンハンとeスポーツが結びつかない方は多いかもしれません。事実、まだeスポーツにはなっていないのが現状です。一方、モンハンは公式大会が開催されているのをご存知でしょうか。

モンハンフェスタ:タイムアタックで盛り上がる

カプコンの公式イベント『モンスターハンターフェスタ』(通称:モンハンフェスタ)というイベント内で行われる狩王決定戦という公式大会では、腕の確かな猛者たちがモンスターをいかに早く狩猟できるかというタイムアタック方式での熱い勝負が繰り広げられています。2017年はモンスターハンター頂上大会という大会名で狩王、女子ハンター、親子ハンター、モンスターハンターストーリーズエリア狩王がそれぞれ決定するベントがありました。

モンハンフェスタ自体は2007年から例年開催されており、会期には全国からたくさんのモンハンファンが押し寄せます。等身大モンスターの展示などもあってとても楽しいイベントです。こうした盛り上がりがあるのは素晴らしいことだと思います。

モンハンフェスタで展示のモンスター(フルフル)に噛まれそうな筆者
モンハンフェスタで展示のモンスター(フルフル)に噛まれそうなニャーサエ

国内でのeスポーツ認知度の高まり

モンハンのeスポーツ化は進んでいるものの、私個人としてはプロライセンス認定タイトルになるのはまだ先だと思っています。しかしながら、eスポーツが日本国内で少しずつ浸透し始めている事実、それを一過性のものにしないためにモンハンで何ができるかというのを現場の方が必死で考えてくださっている時期かと思います。。特に格ゲーについては日本より海外での大会(EVOなど)がかなりの盛り上がりがあった時代からずっと見てきた私としては、モンハンを一過性の流行りだけにしないでほしいという気持ちは大きいです。

eスポーツに対しては、業界全体の足並みが揃い始めてきたくらいの段階なのだと私は感じています。具体的にどのタイトルがプロライセンス認定されていくのか?というのは今後の大きな課題や話題となってくるのではないでしょうか。
別のゲームになってしまいますが私が大好きな音ゲー分野だとbeatmania(通称:BEMANI、ビーマニ)がプロリーグを発足という大きなニュースがありました。もう、20年近く歴史があるゲームでゲームセンター独自の大会もたくさん行われてきたものでようやくプロリーグ化という状態です。
少し先の未来でeスポーツそのものが盛り上りを見せるのか?そして、その頃にはモンハンがeスポーツになっているのか?今後のゲーム業界全体の流れに注目していきたいです。

ゲーム・障害との付き合い方

最後に私の障害の特性とゲームとの距離感みたいなものをお伝えできればと思います。
ゲームはやはり楽しい事ですので時間を忘れてのめり込んでしまって自分の実際の生活を忘れてしまいがちな所があります。私のもとからの性格もあるとは思うのですが熱中してしまうと自分では止められない時があります。全てが終わった後に心身共に疲れ切ってしまうのはあまり良いことではありません。

どんな時でも無理しないが鉄則

ゲームは大切な仲間と繋がるツールでもあり、私自身を高めてくれるツールでもあります。何より楽しいと思える気持ちが一番大切です。でも、その楽しいという感情を得られるのは、心と体がゲームをして少し疲れても大丈夫!くらいの状態であってこそだというのは忘れてはいけないと思っています。

そのゲームがきっかけで精神衛生が悪化したというのは極力避けたいです。モンハンは特に私にとっては思い入れが大きいゲームですのでゲームそのものを嫌いにはなりたくないのです。

  • 疲れたら休む
  • 体調が無理そうな時はゲームをしない
  • 生活リズムを崩してしまうのめり込みプレイは自分でコントロール
  • ゲームでもリアルでも対人関係の適度な距離感を大切に

これらのことに十分気を付けて楽しくおばあちゃんになってもゲームと付き合っていきたいです。モンハンの他にも音ゲーも好きな私は、それも長く続けていけたらと思います!目指せ、おばあちゃんゲーマー!
長くなってしまいましたがここまで読んでくださってありがとうございました。また、お会いできる機会があれば嬉しいです。

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ニャーサエ

双極性障害(Ⅱ型)の主婦ゲーマーです。数年前まで一般企業の障害者枠で6年間お勤めしていました。今はMY働き方改革をスローガンに支援センターにご支援を頂きながらスキルアップのために日々勉強中。
ゲームは小学生の時から今でも大好きで現在は家庭用だと主にモンスターハンターをプレイしています。アーケードは音楽ゲームの、maimai、チュウニズム、ノスタルジア、beatmania iidxなど。
カッコいいおばあちゃんゲーマーになるのが人生の目標です!
Twitter:@nyasae_work

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