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プレイレポート

左半身が不自由もフォートナイトでビクロイ目指す~脳性麻痺ひだりぃ、希望を与えるパラeスポーツプレイヤー目指して~

筆者・ひだりぃのアイコン

皆さん初めまして。ひだりぃと申します。
私は先天性で脳性麻痺と診断され、左の上下肢がほとんど上手く動かせません

学生時代は走り方をバカにされその姿から「恐竜」や、「ティラノサウルス」とあだ名をつけられたこともありました。 ほとんどのことを右手でこなしていくうちに、右手の握力が異常に高かったり、とても器用だったりと良いこともたくさんありました。

脳性麻痺ひだりぃとゲーム

私がゲームと出会ったのは、まだ保育園の年長くらいの頃でした。毎日のようにリハビリを行う日々に、保育園児ながらイヤイヤ期に入っていたらしいです…。 今思えばそれがどれだけ大事だったのかというのは痛いほどわかります。

そんな私を見兼ねた母が、少しでも左手を動かしてくれればと、「ゲームボーイアドバンス」を買ってくれたのが始まりでした。 母曰く、「殆ど使わない左手を動かないなりに必死に動かしていたのには驚いた」と今でも笑って話してくれます。

フォートナイトとの出会い

そんな私が最近プレイしているゲームは、フォートナイトです。小さい頃からTPSやFPSといった類のゲームとは殆ど無縁でしたが、新しいジャンルのゲームもプレイしたいということで始めたのがきっかけでした。

フォートナイト以外にもいくつかバトロワ系のゲームはプレイしましたが、自分にはフォートナイトが一番しっくりきました。 その大きな理由の一つとして、フォートナイトには「建築」という要素があることです。 これは従来のバトロワ系では初の要素で、何もないところに壁などを立てることにより相手の攻撃を防いだりできるのです。従来のバトロワ系では「エイム」が勝敗を左右しますが、フォートナイトではどれだけエイムが良くても壁を張られてしまうと攻撃を防がれてしまいます。このように建築をうまく使うことで、冷静に状況を把握し勝利につなげることも可能です。 「建築」こそ私がフォートナイトにハマった大きな理由の一つです。

脳性麻痺・ひだりぃがフォートナイトでビクロイを勝ち取った様子

脳性麻痺ひだりぃの工夫 ~フォートナイトを快適に楽しむために~

フォートナイト好きの私ですが、先述の通り脳性麻痺の影響で左の上下肢の動きが制限されています。YouTube等を研究してプレイの上達を図っても、障害の影響で思い描くようなプレイができず悔しい思いをすることも多いです。
しかし当然ながら私もプレイの質を上げたいですし、ビクロイを取って喜びたいです。そこで、私なりにさまざまな工夫をしています。

工夫1:コントローラー選び

私の第1の工夫は、ふだん使用しているコントローラー選びです。 私は左半身が十分に動かないため普通のコントローラーではうまく握ることができず、操作が遅れたりミスをしてしまうことがよくありました。

そこで私が現在使用しているのが、背面にボタンが付いているタイプのコントローラーです。このコントローラーの利点は、好きなボタンを背面ボタンに置き換えることができるということです。
私の場合、コントローラー左側の使用頻度が高いボタンを右の背面ボタンに置き換えることで左手への負担を軽減することができました。このおかげで現在ではプレイ中のミスなども減り、前よりも立ち回りが上手くなりました。
私が普段使用しているコントローラーの詳細を、私のYouTubeチャンネルにアップロードしました。もしご興味ありましたらご覧ください。

【片麻痺】脳性麻痺ゲーマーはどのようにしてゲームをプレイしているのか

工夫2:「建築」の腕磨き

第2の工夫は、「建築」の技術向上です。コントローラーの工夫で以前より立ち回りが良くなったとはいえ、バトルロイヤルで不用意に対敵してしまうと、どうしても私の反応速度では分が悪くなってしまいます。
私はこの反応速度(瞬発力)の部分は、自分のウィークポイントとして受け入れています。その上で、それを補うストロングポイントとして「建築」を研ぎ澄ませていく戦略を取っています。

先述の通りフォートナイトは「建築」の要素があるため、「建築」を有効活用できるかどうかは勝敗を大きく分けます。
私はクリエイティブモード等で「建築」の練習を多く行うようにしています。そして対敵時に反応速度で勝負せずに「建築」を駆使して壁や床をうまく使った戦いに持ち込むことで、少しでも戦いを有利に進められるように工夫をしています。

脳性麻痺ひだりぃの今後の目標

私は、将来的にはパラeスポーツプレイヤーとして活躍できる人材になれればと思っています。
eスポーツの魅力として、「相手の情報があまりわからない」ということが挙げられると思います。例えば、相手からすると私が障害を持っていることなど想像できません。そんな相手に勝った時、とても嬉しくありませんか?
eスポーツは工夫次第で、障害者でも健常者に勝てる可能性が十分あります。私はそこに魅力を感じています。

私はパラeスポーツプレイヤーとして、健常者と対等に戦えるようになれるような存在になりたいと思います。そのために自分の障害特性を含めた環境整備など、色々な工夫をしていきたいとも思っています。

私は、今はただ障害を持ったゲームプレイヤーです。
そんな障害者でも努力を重ねれば「好きなことで生きていける」世の中になるよう、eスポーツを通じた私の活動で証明していければと思います。 周りの方々に協力してもらいながら、多くの人たちに「希望」を与えられる存在になれるよう頑張っていきます!

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