プレイレポート

下肢不自由・肢体障がいを持つ19歳reinaのアオハル=荒野行動

なぜ私は他の人と当たり前の生活ができないのか。難病を発症した中学3年生の頃からずっと、他の人と同じようにできないことに悩み苦しんできました。この度初めてePARA(イーパラ)にて執筆をさせていただきます、reinaです。私は下肢不自由と肢体障がいのため、当たり前のように進学や就活をしたりすることができず、多くの時間を座っているか寝て過ごしています。最近まで毎週5〜6時間かかる点滴の治療をおこなってきました。最近は活動時間を増やすため、週2回で短時間で終わる自己注射の治療に切り替え、持病と闘いながら在宅ワークを始めています。

今回の記事では、下肢不自由と肢体障がいを持つ私が中学3年生から放課後の多くの時間を捧げてプレイしてきた「荒野行動」というゲームについて紹介します。

荒野行動、戦闘開始への待機中の画像。中央に高校生風の服装をした筆者reinaが待機。

荒野行動とは

荒野行動(KNIVES OUT)は、「IdentityV 第五人格」などを代表作とする中国企業Netease Gamesが開発・運営しているオンラインバトルロワイヤルゲームです。2020年9月時点ではスマートフォン(iOS / Android)・PC・Nintendo Switch・Playstaion4など様々な機種で遊ぶことができます。荒野行動は、画面上に現れる自分の分身を動かして武器や防具を様々なところで調達し、100人中のひとりに生き残ることを目的としたゲームです。上肢障がいを持つジジさんが記事を執筆されたCall of Duty mobileや、プロパラeスポーツプレイヤーのyujikunさんが記事を執筆されたPUBG mobile、フォートナイトなどと同じくTPS(※1)に分類され、これらのゲームとの共通点も多くあります。

※1 TPSとは第三者視点でキャラクターを操作し、敵を攻撃して倒すゲームのジャンルを指します。

荒野行動、筆者のreinaが戦闘場所の離陸場所を探す画像。月の船に乗り、風船を使って飛行している。

数字から見る荒野行動

荒野行動は2017年11月にiOS版・Android版がリリースされると爆発的にダウンロード数を伸ばし、荒野行動-『KNIVES OUT』公式twitterによれば、2018年3月には世界2億ダウンロードを記録しました。2019年5月には日本国内で2,500万プレイヤーを超え、2020年3月時点では全世界に3億人以上のプレイヤーがいると言われています。

荒野行動は、無課金で誰でも気軽に遊べるゲームです。一方で課金によりプレイの幅が大きく広がることから売上規模も大きく、2020年5月単月で約68.2億円を記録しています。(参考記事:NetEaseの5月,日本市場での売り上げは90億円超え。うち約68億円が「荒野行動」)

日本国内での大会やイベントも盛んです。2019年開発元のNetease Games主催のeスポーツ大会「荒野Championship-元年の戦い」が開催され、9万チーム、50万のプレイヤーが参加しました。同社は。世界中がコロナ禍で苦しい時を過ごした2020年3月~5月、第2弾にあたる「荒野CHAMPIONSHIP-王者の絆」を実施。賞金総額2,500万円(優勝賞金1,000万円)をかけて争われ、YouTubeでのライブ配信の視聴者数は9万人、関連動画の合計視聴回数は1,000万を超えています。

荒野行動最大の特徴-コラボレーション企画-

TPSのゲームが数多くある中、荒野行動の最大の特徴となるのはコラボレーション企画の豊富さだと思います。いろいろなアニメコラボや期間限定企画などが豊富にあり、武器はもちろん、衣装などもそのアニメや時期にちなんだデザインが提供され、プレイヤーをワクワクさせています。InstagramやTwitter・TikTokなどでも多数の投稿を目にします。戦いだけでなく企画で盛り上げ、アニメや漫画のファンも取り込むことに成功していることが、男女関係問わず人気を集めている理由かもしれません。

以下、私が印象に残っている過去のコラボ企画をご紹介します。過去にもたくさん開催されていますし今後も更新されていきますので、興味がある方は公式サイトの荒野コラボページもご覧ください。

荒野行動 × 進撃の巨人

人気テレビ番組アメトーークでも「進撃の巨人芸人」(2020年9月3日放送)として取り上げられた進撃の巨人とのコラボ企画です。

開催時期:第1弾 2018年8月1日~8月15日  第2弾  2018年11月22日~12月5日  第3弾  2019年8月22日~9月8日

荒野行動 × 進撃の巨人 コラボ画像 (Game With 記事内より引用)

荒野行動 × 東京喰種

漫画やアニメだけでなく、舞台化・映画化・ゲーム化でも話題になった東京喰種(トーキョーグール)とのコラボ企画です。(『荒野行動x東京喰種』コラボ特設サイト

開催時期:2020年6月30日~7月14日

荒野行動 × 東京喰種 コラボの告知動画(荒野行動-Knives Out YouTubeチャンネル

荒野行動 × 7つの大罪

2020年春までシリーズ「七つの大罪 神々の逆鱗」が放映されていた7つの大罪とのコラボ企画です。

開催時期:2020年4月30日~5月14日

荒野行動 × 七つの大罪 コラボ画像 (Netease games公式サイトより引用)

荒野行動 × 炎炎ノ消防隊

 2020年夏より放送開始となるアニメ第2期“弐ノ章に先立って行われた炎炎ノ消防隊とのコラボ企画です。

開催時期:2020年5月30日~6月14日

荒野行動 × 炎炎ノ消防隊 コラボ画像 (荒野行動公式サイトより引用)

荒野行動 × EVANGELIONエヴァンゲリオン

世界的に人気の高いアニメーション作品であり、今も幅広い年齢層から高い支持を集めるEVANGELION(エヴァンゲリオン)とのコラボ企画です。

開催時期:第1弾 2019年5月31日~6月13日  第2弾 2020年1月1日~1月14日  第3弾  2020年8月20日~9月3日

荒野行動 × EVANGELION コラボ画像(荒野行動公式サイトより引用)

肢体障がいを持つ私のアオハル=荒野行動

荒野行動=自由に走り回ることができる場所

私は下肢不自由肢体障がいを持っているので、体幹も安定できずほとんど座っていたり寝転んでいたりしてます。そんな私にとって、どこでも自分の思うように動き回り、気軽に楽しむことのできる荒野行動は自由になれる世界です。嫌なことがあってイライラした時でも荒野行動で発散できます。同じ年代の同級生とは違い自分の足で走ることができない私は、ゲーム内で自分の分身が走ったり飛んだりしていると自分も自由に走っているかのような不思議な世界に浸ることができます

荒野行動=障がいを気にせず集い、出会える場所

音声で話したりできるボイスチャットでは、たくさんの人と会話をしたままバトルに参加できるので、自分が障がいを持っているということを忘れて楽しむことができます。普通に日常生活を送ってたら出会うことのない方々とも知り合うことができ、一緒に戦っていくうちに目に見えない友情が芽生えます。時間を合わせて一緒にゲームをするなら、荒野行動が集合場所になります。共に戦うことでどんどん強くなってレベルも上がっていきます。そして、どんどん荒野仲間が増えます。もちろんインターネットでの出会いには、怖さは隣あわせです。しかし荒野行動している人たち全員が怖いわけではなく、悪意を持って接してくる人は一部分にしかすぎません。そして、私の障がいや病気を理解し、共感してくれる人も稀にいます。私のことをわかってくれているので気軽に荒野行動以外のことでも話すことができています。

荒野行動=現実では味わえない体験をさせてくれる場所

肢体障がいの私にとって荒野行動は、現実では味わえない不思議な世界へ連れて行ってくれる希望を与えてくれるゲームです。障がいで行動が制限されている私の活動範囲を広げてくれる場所です。自分は走ったり飛んだりができず妹たちとも全力で遊ぶことができなくなった私ですが、荒野行動の中では、理想の自分を見ることができます。

荒野行動=障がいの有無に関係なく共に遊べる場所

今後の荒野行動には期待していることがあります。それは体にいろいろな障がいがあっても病気があっても、どんな人でも参加できるゲームであって欲しいと思ってます。時々障がいのことを馬鹿にしているコメントを見かけることがあります。いろいろな人が荒野行動を利用していることをそれぞれが理解して一緒に戦おうとする思いを持てる人が増えて欲しいと期待しています。

どんなに体が不自由でも現実逃避ができる場があって、障がい者とそうでない人たちが共に遊べることのできる場所が増えていけばいいなと思ってます。バーチャルYouTuberのように障がいがあっても仕事ができるようになるともっと、生きやすい世界になると思います。

荒野行動で、筆者reinaがお気に入りの服装・銃に変身してバトルに備える様子。

将来やってみたいこと

私が今後やってみたいのは、足が不自由なら手を、手が不自由なら足を、体が不自由なら使える部位で遊ぶことのできるゲームの探索をしたいです。自分とは違う障がいを持ちどんな苦労をしてどんな工夫をして生活しているのか知りたいです。聞いたところで私には理解ができない苦労が山ほどあると思いますが、その人なりの努力を理解できる人になりたいです。

私は現在いろいろな方々の力を借りて生きています。相談を聞いてもらったり支援をしてもらったり。多くの方々にお世話になってます。そんな中、私の過去の経験や実体験を生かし、今度は私が同じような境遇の人たちの話を聞いたり支えたりすることがしたいと思うようになりました。私自身、不自由な体になり普通の生活をまともに送れない中で、辛い気持ちのまま過ごして欲しくないという思いが強くなりました。荒野行動で現実逃避をすることができているからこそ、なりたい自分が見えてきました。

いつも自分の体の障がいや病気を恨んでは惨めになっての負のループでした。この状況から打破するには多くの方々との相談とご支援があったからだと思います。だからこそ、前を向いて自分が生きやすいように工夫するのは生きがいにつながると思います。

最後になりましたが、今回の仕事にあたるために様々な相談やご支援など関わってくださった全ての皆様、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

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reina

下肢不自由と肢体障がいを持つ19歳。治療を勇気を出して自己注射に変え、在宅ワークに挑戦中。好きなゲームは荒野行動。

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