発達障害の内ASD(自閉症スペクトラム障害)を診断されているゲーマーのミオンと申します。今回は最近夢中になって遊んでいる「ファイアーエムブレム風花雪月(以下、FE風花雪月)」についてお話しようと思います。
前回はゼルダの伝説ブレスオブザワイルドの記事を書かせて貰いました。ありがたいことに、 予想以上に反響を頂くことができて嬉しかったです。
もしよろしければそちらの記事も目を通して頂けると喜びます。感想もお待ちしております。
前回の記事では感情のコントロールが苦手であることをお伝えしましたが、私にはもう一つ苦手なことがあります。
それは計画を立てることや、計画を立ててもその通りに遂行することが苦手であるということです。
これは感情のコントロールが苦手であるが故に、その時の思いつきで行動を起こしてしまったり、自分が嫌な作業を避ける傾向があります。
しかし、このFE風花雪月をプレイして、そんな私でも計画通りに動くヒントを得られたので、今回はそのお話をしたいと思います。
初心者故もしかすると説明不足に感じてしまうところもあるかもしれません。また記事を書きながらよく調べましたが、誤った説明をしてしまっているかもしれません。その場合はご指摘頂ければありがたいです。
ファイアーエムブレムとは?
任天堂販売、インテリジェントシステムズが開発を担当するシミュレーションRPGです。1990年にシリーズ初作である『ファイアーエムブレム暗黒竜と光の剣』が発売されてから30年以上の歴史があります。
物語は中世ファンタジーの世界が舞台で、重厚な戦記に、どのシリーズも「炎の紋章」「剣」「竜」を題材としたストーリーが特徴です。
キャラクターをただの駒としてではなく、人間として成長させるゲームがシリーズのコンセプトです。よくFEと略されます。
エムブレマーと呼ばれる熱狂的なファンも存在します。
『ファイアーエムブレム手強いシミュレーション、やり始めたら眠れない〜♪』とCM挿入歌の歌詞があるのですが、その歌詞が示す通り難易度は高めです。他のRPGのように一度ロストしたユニット(キャラクター)は蘇生することができず、人間と同じように死を迎え、二度と一緒に戦うことはできません。残念ながらこのゲームには死者を復活させる魔法やアイテムも、教会も存在しません。
なので冷静な判断力と、リセット上等!の精神が求められます。
しかし近年ではカジュアルモードといって、HPが0になっても退却扱いになり次の出撃では復活するモードも存在します。
私はこの手のゲームはFE風花雪月とソーシャルゲームのFEヒーローズしかプレイしたことがない初心者なので、まだカジュアルモードでないとクリアできません。
またFE風花雪月には天刻の拍動という、ターンを巻き戻せる機能もあるので従来のシリーズより難易度は易しくなっています。
ファイアーエムブレム風花雪月とは?
この記事が公開された時点でのファイアーエムブレム最新作です。
あらすじ
物語の舞台はフォドラ。3つの国と、セイロス教という宗教が大きな勢力を持ちます。主人公は傭兵として各地を転々としていましたが、ある日盗賊に襲われていた生徒を助けたことで、セイロス教の総本山であるガルグ=マク大修道院に併設された士官学校の教師となることを命じられます。
そして3つの学級の内1つを受け持つことになります。
主人公がこの3つのうち1つのどの学級を選んだかによって、フォドラ全土の運命が大きく変わっていきます。
公式サイトが紹介している範囲でネタバレすると、この物語は学園編と戦争編に分かれており、学園編では穏やかな(といってもこの時点で命のやり取りはしていますが…)学園生活を生徒と過ごします。
しかし物語の途中で戦争が起こり、5年後にフォドラは戦乱の世を迎えてしまいます。そこで主人公はかつての生徒たちと再会します。中には敵対してしまう生徒も…
※このゲームにはスカウト機能があり、学園編の間に他学級からスカウトした生徒は敵対すること無く味方として一緒に戦ってくれます。但し一部ユニット(キャラクター)はスカウトできません。
そしてプレイヤーであるあなたを待ち受ける運命とは…
興味があればぜひ、ご自身の目で確かめてみてください。
そしてユニットとはお茶会を楽しんだり、クリア後は支援値(好感度のようなもの)がSにできるユニットとは結婚することもできます。ちなみに単独エンドも選択できます。
私もこのゲームを購入した動機は、あるユニットと結婚したかったからです。しかし今ではRPGとしても楽しんでいます。
FE風花雪月の公式サイトにキャラクターの紹介ページがあるので、良かったら覗いてみてください。
計画の立て方
今回はディミトリが級長を務める、青獅子の学級のプレイ画像を参考にしながらこのゲームにおいてどのように計画を立てるのかの説明をしていきます。
まずこのゲームの大まかな流れは、月末の課題出撃へ向け休日と平日を行き来し、1ヶ月間にユニットを育成することです。それをクリアまで繰り返していきます。
それまでに行う主な育成方法は2つです。
- 技能を上げ、なりたい兵種になるための資格試験への合格を目指します。ちなみに、どのユニットもほとんどの兵種にクラスチェンジすることができます。公式サイトに兵種一覧があるので、そちらも参考にしてみてください。
- 上記の兵種の基本能力値ボーナスやレベル上げやアイテムの消費で、能力値を上げます。レベル上げの時に上昇する能力値はランダムです。
他にもユニット同士の支援値を上げるなど育成の方法は色々ありますが、複雑になってしまうため、今回はこの技能と能力値上げの2つに絞り説明しようと思います。
各能力値についての解説をしようとすると更にこの記事が長くなってしまうので、今回は省略します。
休日に行える行動は以下の通りです。
・散策
・講習
・出撃
・休養
- 散策でできる主なこと
散策には行動力を消費して行うものと、消費しなくても行えるものがあります。行動力は主人公の指導レベルが上がると増えていきます。
散策ではここで紹介していること以外にもできることがあります。
【行動力を消費するもの】
食事
主人公が生徒2人と一緒に食事します。授業を受ける時に消費するやる気が回復します。そして主人公含めた3人の支援値が上昇します。
料理
主人公とユニット1人が料理をします。1ヶ月の間に任意の能力値が上昇します。こちらも支援値が上昇します。
合唱
主人公が生徒2人と合唱します。信仰と指揮の技能と、3人の支援値が上昇します。
技能研修
主人公のみ、任意の技能を上昇させることができます。
【行動力を消費しないもの】
贈り物/落とし物
ユニットのやる気を回復する時や、支援値を上げる時に有効です。それぞれのユニットに喜ぶ贈り物や、落とし物が存在します。落とし物はどのユニットが落としたのか推理して届けます。
釣り・作物栽培
釣りは魚を釣るミニゲームです。釣った魚は主に食事の時に料理の材料になります。作物栽培は温室で野菜や果物などを栽培できます。こちらも主に食事の時に料理してもらえる材料です。
ここまでが散策で行える行動です。
- 講習
ユニット1人に教鞭をとってもらい、ユニット6人の技能2つを上昇させます。また講習の参加者はやる気が回復します。
- フリー出撃
能力値が上がるレベル上げや金策に有効です。
強いユニットばかりに攻撃させると他のユニットのレベルが上がらないため、被ダメージ覚悟で敢えてレベルの低いユニットに攻撃させる判断が必要な場合もあります。
副官設定してもレベルは上がります。
- 休養
ユニットのやる気が回復します。またストリートの進行に伴い入手するある武器の耐久値が5回復します。
授業
週始めに行います。
個別授業でユニットの技能レベルを集中して上げることができます。
ユニットそれぞれに得意・不得意が存在します。不得意でも熱心に指導すれば得意になるかもしれません。
目標の設定も2つの技能までできます。自分でどの技能を育ててよいのかわからなくても、ユニットから提案してくれるのでそれを参考にするのも良しです。
グループ課題
馬術・重装・飛行いずれか1つを上げたいユニット2人を選択します。2人の支援値も上昇します。
いよいよ課題出撃
フリー出撃もそうですが、ブリーフィングで出撃前の最終準備をすることができます。ショップに立ち寄ることや、持ち物整理や兵種変更などを行えます。
マップの説明
今回は霧で視界があまりよくないマップです。敵がいきなり現れることもあります。不安に思うかもしれませんが…
このように、ユニットがストーリーの進行に沿って攻略のヒントをくれるので安心です。
実際の生活や仕事で活かせると感じたこと
・モチベーションに繋がる目標を設定する
私の場合はあるキャラクターと結婚したい、救いたいという想いが大きなモチベーションへと繋がり、2周クリアすることができました。
このように自身のモチベーションに繋がる目的を考えると避けたい作業にも取り組めるかもしれません。
・期日は日付や時間で設定する
スカウトしたい生徒のための技能レベルや支援値上げは、適当に行っていると思うような兵種へクラスチェンジさせることができません。
実際の資格試験勉強もなんとなく気が向いた時にするだけでは合格することは難しいでしょう。予め日付や時間を設定し、その通りに遂行することが必要だと考えます。
・目標を少し高めに、具体的に決める
大きく漠然とした目標だと遂行できない可能性が高い。手を伸ばせば届くかな?くらいの目標を定め、具体的に決めます。
・予測をする
このゲームでは敵を攻撃する前に被ダメージ/与ダメージの予測が出ます。計画を立てる上でも、起こりうるリスクの予測は必要だと考えます。
・視野を広くして、焦らないこと
戦場を広く見て、自ユニットと敵の配置を確認する。焦って行動するとユニットのロストや退却へ繋がってしまいます。
実生活においても焦って行動した結果、退職した後に後悔したり、対人関係において怒りに任せて思ってもみないようなことを言って傷付けてしまったりなど、失敗経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
私はそのような時は結果を急ぐ余り、焦って視野が狭くなっている場合が多いと感じます。実生活においても視野を広く見ることは大切です。
実際にプレイした感想
・元々私の中のFEのイメージは、一度死んだキャラは戻って来ないし、キャラの育成システムが独特でなんだか難しいゲームでした。
しかしFE風花雪月はそんな初心者の私でもクリアしやすいよう設計されており、難しいと感じる場面も確かにありましたが、クリアした今でも楽しくプレイすることができています。
逆に上級者は最も難しいルナティックモードでプレイすることもできるため、初心者から上級者まで楽しめるゲームだと思います。
自身が受け持った青獅子の学級について
私は青獅子が大好きで、この記事を執筆した時点では3周目のプレイに突入しています。青獅子のみんなはそれぞれが暗い過去を持ちながらも、家族のように支え合っています。
そして級長のディミトリは自分が王位を継承した暁には、弱者が虐げられることのない、太平の世を築くことを目的に掲げています。この信念は障害福祉事業のePARAにも通じる部分があると思います。
私もディミトリのように、自分のような障害者という社会的に弱者と思われやすい立場の人たちで、苦しむ人が1人でも少なくなればと思い、ePARAでの活動を続けております。これはFE風花雪月の存在を知る前から、ずっと人生の目標の一つとして掲げていることです。
この記事を読んで私のように自身に発達障害という特性を感じている人や、そうでない人でも計画を立てることや、それを遂行することのヒントに少しでもなれたのなら幸いです。
ここまでお読み下さりありがとうございました。