皆さん、おはようございます。月曜は眼科、火曜は精神科、水曜が休みで木曜が糖尿病内科、金曜は歯医者で財布と口座が火を噴いている八壁ゆかりです。
皆さんは健康な冬をお過ごしでしょうか?
ヤカベ、エイゴ、チョットチョット、 デキル
私のプロフィール欄に「ときどきニューヨーク育ち」と書いてありますが、育ったわけでも生まれたわけでもないです。帰国子女でもないです。
英語はノンネイティブですが、アメリカ英語であれば日常生活では多分あまり苦労はしません。イギリス英語は、地方によっては訛りで分からないことも多々。
ネイティブと話すと、「アメリカ人?」とか、「日本人だよね? すんごいアメリカン・アクセントだね」とか言われます。
勉強、しました。発音とイントネーションだけは、めちゃくちゃ勉強しました。
読めないし書けないしたまにグラマーも危ういけど、発音! だけは! 勉強! しました!!
なんかね、「そうだ、ニューヨークに行こう(永住的な意味で)」っていう啓示をね、高校の授業中に食らったんですよ。そんでその日のうちに通信制高校と英語学校を調べて、3月に高校を卒業して6月にはもうニューヨークにいましたからね、いやはや若さって凄い。
病状悪化でたった1年しか滞在できませんでしたが、10代の感受性バリバリの時期にあの地で「生活」できたことは、私の人生の宝です。
おっと、余談が長くなりましたが、私がNYについて語り出したら20000字は軽く超えるので、今回は短く書けたと自分を褒めてあげたいです♪
さて本題:「八壁イングリッシュ」、勃発
ePARAが毎週水曜日に私立ePARA学園というコミュニティで「部活」というイベントを行っていることは皆さんご存じでしょうか。
オンラインにみんなで集まって、いくつかのグループに分かれてゲームを楽しむ、わいわいわちゃわちゃした時間です。
私は「非ゲーマー」のくせに、雰囲気が好きなので『口出し』するため毎週『顔出し』てます。
経緯は忘れたんですけど(解離性健忘おつ)、こう見えて英会話講師経験のあるワタクシが、月イチで、
「八壁イングリッシュ」
という英会話講座を担当することになったんです。
私立ePARA学園は基本的には障害・eスポーツのコミュニティなのですが、国境のバリアを超えていくには英語も、、、ということで番外編的にスタートを切った企画です。
これまでは基本的にビギナーさん向けに発音指導や会話の初歩、ネイティブライクな話し方などを教えさせていただいていたんですが、何しろここはePARA!
ゲーム用語や海外のゲーマーさんたちとコミュニケーションを取ってみたい! という要望が強く、私はすぐさま英語圏の友人らに色々聞いてみました。
今回は、そのリサーチ結果&インタビューをお届けします。ぜひ最後までお付き合いくださいませ.。
ゲームで使う英語の略語って?
我々日本人は、比較的短い単語でも3文字とか4文字に略すのが大好きですよね。よくよく思い出してみると、日本の二大ロックフェスのひとつ「サマーソニック」は、最初「サマソ」と略す人と「サマソニ」と言う人がいて、だんだん後者になりましたし、それこそゲームで言えば「ファイナル・ファンタジー」も「ファイファン」派と「FF」派に分かれていました。
では英語圏ではどうなのか、一般的な略語も含めて、ご紹介いたします。
え?!HANDって手じゃないの?!〜イニシャル略語の難解さ〜
まずは、普段の会話でも使われる、一般的な略語を。
RIP
たとえばこれ。一瞬「リップ?」と読んでしまいがちですが、ニューヨークの同時多発テロがきっかけで日本でも有名になった略語、”Rest In Peace”=「安らかに眠れ」といった追悼を意味する略語です。
お次は覚えてくと便利なもの。
BTW
一見すると「何これ読めん」となるかもしれません。しかしこちら、“By The Way“=「ところで」で、話題転換にめちゃ使います。余談ですが、これは文頭にも文末にも置くことができます。
続きまして、結構ご存じの方もいそうなこれ。
LOL
見た目が可愛いですよね。小文字だと“lol”だからもっと可愛いです。これは“Laughing Out Loud”=「大爆笑」という意味で、日本語のスラングで言えば「ww」とか最近だと「マジ草」とかになるんですかね。
HAND
「……手だろ?」
分かる、分かります、皆さんのリアクション。でも違うんです。
まあ実際にこれを使用している人にエンカウントしたことは一度しかないのですが、なんとこれ、
“Have A Nice Day”=「良い一日を」
の略なんです!! めんどくせーんだよ!! 略してる時点で難しいのに別の単語にすんじゃねーよ!!
といったところで、いよいよゲームの略語に移りたいと思います。
まだまだある、ゲームの略語
一応、アメリカ人とイギリス人両方のゲーマーに教えてもらいました。くれぐれも地域や年齢層によっては異なる場合があることをご留意ください。ヨーロッパやその他の地域ではさらに異なったり、またスラングは秒速で生まれたり意味が変わったりするものですので、使用の際はこれを念頭に置いてくださいね。
GG - good game:「良質なゲーム」かと思いきや、「ファインプレイ」的な意味でした 。
F – failed:これは文字通り「失敗」、あるいは「死亡」の意。
GOAT - greatest of all time:これ「ヤギ」なんですけど、意味は「歴史的ナイスプレイ」といった意味合いだそうです。
AFK - Away from keyboard:これはよく使います。「離席」です。
BRB - Be right back:こちらも日常的に多用しますね、「すぐ戻るよ〜」です。
OMG - Oh my god:「オーマイガー!!」です、まんまです。
ASAP - Aa soon as possible:これ、覚えてください。めっちゃ使います。「可及的速やかに」という意味です。読みは「えいさっぷ」になります。超便利です。
DM - Don't mind:これは我々日本人もお馴染みの「ドンマイ!」ですね。
NVM – Never Mind:こっちもほぼ同じ意味で、「気にすんな!」です。
BYOB - Bring your own beer:「ビール持ってこい!」→(勝ったらパーティすっからな!)=勝利目前or確定→「ぜってー勝つぞ!!」
ホントはもう少し教えてもらったのですが、使用法がややこしかったり難しかったり、ミスると相手を不快にさせかねないものなどありましたので割愛いたしました。
また放送禁止用語に関しましては、あえてここでは触れません。
ただヒントだけお伝えいたします。
「Fワード」と呼ばれている『例のアレ』は、穏便に、放送可能にする際、
Freaking
と言い換えます。
また、イギリス英語では「bloody」という言葉をよく使います。
ご使用の際は十二分に注意し、高温多湿や直射日光の当たる場所を避け、乳幼児の手の届かないところに保管してください。
海外ゲーマーwith障害と考える、障害とゲームの関係
私はアメリカに話し相手やガチ親友が多いが、たいていの場合、「いや、拙者じつは精神疾患を抱えておってだな……」と解離性健忘のことを打ち明けると、
「ああ、大丈夫大丈夫、俺も双極だし」
だとか、
「気にしなくていいよ〜。私も鬱でセラピー受けてるし、むしろ言ってくれて助かった」
といった反応が主です。
そんな中、今回インタビューに応じてくれたのは、『ルール』という名前のアメリカ人男性だ。
彼も私が記憶障害を告げた時に、
「俺もADHDとか鬱とかあるから平気だよ」
と言ってくれて、よくビデオ通話をするようになった仲です。
ルールのことをもう少し詳しく紹介したいと思います。
ADHD・不安障害・鬱病を持つアメリカ人ゲーマー・ルールにインタビュー
アメリカ人(白人)、趣味はガンプラで、そのクオリティは素人目に見てもハンパないし数もマジぱねぇッス。「キャット」という名前の太った猫を飼っており、ガンプラのパーツの上を平気で歩こうとするからいつも見てる私が恐い。
では行ってみよう!
八壁(以下「八」)「まずは、改めて簡単に自己紹介をしてもらってもいいかな?」
ルール(以下「ル」)「OK、名前はルール、アメリカのヴァージニアに住んでるよ。年は34で、日中は働いてる。趣味はガンプラとゲーム! この前買ったパーフェクトグレードのガンプラがようやく完成して——(以下略)」
八「ありがとう。じゃあ差し支えない範囲で構わないから、ルールが抱えている障害について教えてくれる?」
ル「ADHDと、軽い不安障害、あとは鬱病だね」
八「なるほど。いつもガンプラ作ってるイメージ強いけど、ゲームも好きなんだね。最初にプレイしたゲームとかそのハードとか覚えてる?」
ル「ファーストグレイド(6歳)の時に、ゲームボーイで『スーパーマリオランド』をやったよ! ゲームボーイって言っても、当時のやつだからまだでかくてごついやつだったね。すぐに虜になったよ」
八「じゃあそれからずっとゲーマーなわけだ。一番好きなゲームは何? 厳しい質問だと思うけど」
ル「厳しい! でも『Final Fantasy 8』かなぁ〜! 『Final Fantasy 7』も捨てがたいけど!! だけど実は、一番プレイしてるのはそれじゃないんだ」
八「ん? どういう意味?」
ル「『ザ・バインディング・オブ・アイザック』っていうゲームがあって、ずっと昔から今に至るまでやりこんでて、プレイ時間が2000時間超えてる」
八「に、2000時間?!」
ここでルールが「ザ・バインディング・オブ・アイザック」、そしてもう一つのゲーム「デッド・セル」について教えてくれました。
ル「とってもシンプルで、各ステージが短いし、マップもランダムなんだけど、同時にきちんと構築されてるんだ」
(各ステージの様子はこんな感じ)
八「じゃあただひたすらに無差別に精製されるステージをクリアし続けるゲームなんだね。ツボる人は時間忘れてやりそう!」
ル「もう一つ紹介する『デッド・セル』も、少し似てるんだ」
八「こっちはまた新しい感じでいいね」
ル「これはローグライクとメトロイドヴァニアをミックスしたアクションゲームで、やっぱり『アイザック』と同じように、単純作業っていうか、無心に遊べるゲームなんだよ」
ル「俺、この二つはADHDの人たちに向いてるんじゃないかって思ってるんだ。1ステージが短いから、集中力を要さない。マップは形が違うだけで大きさは同じだし、ゲームの目標もずっと同じだから、あんまり考える必要がない」
八「なるほど! 確かにRPG長時間やれって言われてもできないっていうか圧倒されるけど、これくらいなら2ゲームやって終わり、とかできるし。ゲームを気分転換にできるならお手軽でいいね」
ル「ただ注意しないといけないのが、俺何度か薬の副作用で『アイザック』をやめられなくなっちゃったことがあるんだ」
八「やめられない?」
ル「うん、誇張とかじゃなくて、24時間以上、自制できなくなったっんだ。俺はそんなに続けるつもりはなかったんだけど」
八「何それ恐い!! 過集中には注意しなきゃね!!」
この辺で、ズバリ、核心を突く質問をしてみました。
八「ルールは、精神的な不調だったり障害だったり、そういうことにゲームが作用することはある?」
ル「めっちゃあるよ!」
すげえ即答でした。
ル「特に鬱が酷い時は、ゲームをすることによって気を紛らわせることができるし、場合によっては考え方が変わることもある。いつもじゃないけど、しんどい時でもゲームをすればたいてい楽になるよ」
八「やっぱりそれは全世界共通なのかな。さっき教えてくれた『アイザック』と『デッド・セル』はどうなの?」
ル「あの二つ、特に『アイザック』はテンポが速いから、悲しさや辛いことを忘れられるんだ。現実逃避っていう意味じゃなくて、一時的に冷静になれるっていう感じ」
八「ありがとう。じゃあ最後に読者の皆さまにひとことお願いします!」
ル「ゲームは自分とは全く違う考え方や物の見方を提示してくれるものだよ! だからGREATなんだ!!」
インタビューさせてくれたルールに心から感謝しつつ、やっぱり『ゲームの効能』は国境を越えるのか、と実感した八壁でした。
最後に、ルールが作ったガンプラの画像を貼っておきます(掲載許可済み)。
……何これ銀河で戦ってんの……?