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イベントレポート

新潟市西区社協主催のeスポーツフェス「アソビでふくしに出会う夏」を全盲・NAOYAがレポート

こんにちは。Blind FortiaキャプテンのNAOYAです。10月になり、少しずつ涼しさが出てきました。今この記事を眺めている皆さんは、いかがお過ごしでしょうか。

といいつつ、今回は2023年8月4日、つまりは夏真っただ中に新潟市西区で行われたeスポーツフェス「アソビでふくしに出会う夏」について振り返ります。あの時の熱さを記事に込めますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

マイクを持って話すなおや
NAOYA(写真中央)

関連記事:新潟市西区での体験型ゲームイベント「アソビでふくしに出会う夏」の企画運営に協力しました

全盲のストリートファイター6プレイヤーとしての役割を全うせよ

今回、私は全盲のスト6プレイヤーとして主に二つのミッションを遂行しました。

一つ目は、会場内で行われる実況付きのエキシビションマッチに参加すること。
二つ目は、ブースに来てくださった体験者とお手合わせをすることです。

まずはそれぞれについてご紹介します。

エキシビションマッチ~サウンドアクセシビリティについて説明するミッション

エキシビションマッチは、私と希望者で3回行われました。これはただ対戦するだけではなく、事前にサウンドアクセシビリティについて説明をして見どころ(聞きどころ?)を伝えてからスタートします。エントリーしてくださった方は個性あふれるメンバーで、

・お子さん
・ご自身もサウンドアクセシビリティを使って音だけでプレイしたいとおっしゃっていた方
・スト6ブースのスタッフを務めていたプラチナルーク使いの方(ランクは当時のもの)

という布陣でした。もちろんプレイスタイルは人それぞれ。その中で、会場の大人数の前で負けるわけにはいかないなと思い、なんとか突破口を探しながら立ち回る私の様子はきっとしっかり伝わっていたことでしょう。

最初に挑戦してくれたお子さんは、かなり前から私と対戦するのが楽しみだったと言っていました。どこに飛ぶか分からないトリッキーな動きは私の予想を上回っており、そんな攪乱作戦に苦戦したのも良い思い出です。

次の方は、「私も音だけでプレイしてみます」とおっしゃっていて驚きました。そういう体験の仕方もあったのかと。以降、このイベントに限らず「体験者の希望次第で音だけのプレイもあり」という仕組みが設けられました。
対戦が終わって聞いてみると、いざ音だけでプレイしたら自分の立ち位置や状況がほとんど分からなかったそう。でも、きっとその「分からなかった」という体験も大事かもしれませんね。

目をつぶってNAOYAと対戦する体験者の方

さて、最後に対戦したプラチナルーク使いの方には、2先(2ラウンド先取)の1試合をとったものの競り負けました。それでも、ぎりぎりだったからこそ会場も盛り上がっていましたし、最後にお互いがコメントを言ってから握手をしたのは、まさにスポーツの王道ではないでしょうか。なお、そのあとの体験時間にもう一度勝負を挑んだのですが、今度はさらに歯が立ちませんでした。上には上がたくさんいますね。まだまだ頑張ります。

みんなの前で対戦するという勇気あるエントリーをしてくださった3名の皆様、本当にありがとうございました。

スト6体験~全盲プレイヤーの実力を示すミッション

エキシビションが行われていない時間は、スト6ブースにて体験者とお手合わせをしておりました。その際にも、この日にスト6を初めてプレイする方からマスターに到達している方まで、いろいろな人と出会いました。個人的に、格ゲーのイベントではなく福祉のイベントなので高ランクのプレイヤーが体験しに来ることを予想してはおらず、非常に驚きました。そしてもう一つ驚いたのが、自分自身の変化です。というのも、対戦していると、この人はちゃんとスト6ができる人だ、ランクが自分より上の人だっていうのを肌で感じたんですよね。それで対戦が終わって、「失礼ですが、ランクはどのあたりですか?」と聞くと、自分よりかなり上のランクだと言われたなんてことがありました。

ちなみに、上のエキシビションの段落に書いたプラチナルークの方に関しても、コンボのつながりがすごかったので確認してみた次第でした。

非常にたくさんのプレイヤーと対戦させていただき、休憩に入る時間のぎりぎりまでやっておりましたが、勝っても負けてもみんな楽しそうにその場を離れていくのが印象的でした。

スト6体験ブースにお越しいただいた皆様も、ありがとうございました。

遊びから福祉に出会う日をもう一度

1日を通して思ったことは、来場者全員が遊びを通じて福祉と出会っていたことでした。障害者との関わりというと少しお堅いとか、気を遣うことが多いとか思うことがあるかもしれませんが、もっとシンプルで良いと思います。一緒に遊びに出かければお互いを知ることができる。一緒に仕事をするとお互いの長所と短所が見えてくる。それと同じように、一緒にゲームをすれば、なんとなく仲良くなれたような気がしてきます。その延長線上に福祉があるのではないでしょうか。

一人一人にとって福祉がもっと身近なものになりますように。近い将来にまた福祉に出会える遊び場を用意するために、これからもePARAでの活動を頑張ります。実現した際は、ぜひ遊びに来てくださいね。

福祉への 初めの一歩は 遊びから

NAOYA

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。本日も笑顔120%な1日を。

参加者とスタッフの集合写真

追記:ePARA編集局より

■このイベントにご協力いただいたTeNY eスポーツ部様の記事が「ULTRA SPORTS」に掲載されました。
【eスポーツ】夏の出会い…それは福祉 × eスポーツ 「西区社協eスポーツフェス」

■主催者である新潟市西区社会福祉協議会様のYouTubeチャンネルと、TeNY eスポーツ部様のYouTubeチャンネルで動画が公開されました。

西区社協eスポーツフェス! 「アソビでふくしに出会う夏」まとめ(新潟市西区社協YouTubeチャンネル)
「ふくし×eスポーツ」西区社協eスポーツフェス!(TeNY eスポーツ部YouTubeチャンネル)
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北村 直也(きたむら なおや)

声優、エンジニア、大の野球好き。
不可能を可能にする男というキャッチコピーのもと、誰もなしえなかった「視覚障害を持つ声優」に挑戦中。その状況を日々SNSで発信しているのだが、フォロワーから「野球の人」という印象が持たれるほど、野球ツイートも熱い!さあ、野球アニメに出よう。
Twitter:@noy_0207

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