こんにちは! 二度目の登場となります、八壁ゆかりです。
私はメンタル面の障害を複数持っており、病名で言うなら解離性障害(解離性健忘含む)と統合失調感情障害、他にも不安発作やら色々あります。最近特に困っているのは『解離性健忘』と『幻聴・幻覚』です。
さて今日は「ゲーム苦手」、「ルールを理解するのに48時間かかる」、「理解できても下手」、「よって夫がゲームに誘ってきても応じられない」といった私・八壁でもできる、超簡単&DIY可能なゲームをご紹介します。
シンプルかつ爆笑必至のゲーム
まず重要なこととして、
・市販のゲームではない
・発案者は私ではない
ということが挙げられます。「何だよパクリかよ」といきなり逃げないでくださいね、これマジで楽しいですから。
発案者は、ラーメンズの小林賢太郎さんです。
——といっても、もしかしたら昨今のナウでヤングな方には通じないかもしれませんね。ちょっと古いネットユーザーだったらFLASHが有名で「チバシガサガ!」とか言うと通じたんですけど。
ラーメンズは、小林賢太郎さんと、最近は俳優として活躍されている片桐仁さんのお笑いコンビです。昔はNHKの爆笑オンエアバトルなどに出演していましたが、賢太郎さんはあくまでも「劇場」、「舞台」にこだわり、現在ラーメンズでのテレビ出演や活動は行っていません。小林賢太郎さんと言えば、各所にファンが多く、ラッパーのKREVAさんとは長年の友人だそうですし、椎名林檎さんは自らの短編映像作品に賢太郎さんを主演として起用しました。また、脳外科医の茂木健一郎さんは賢太郎さんを称して「言葉の神様に愛された男」と大絶賛しています。
そんな「天才」小林賢太郎氏は、年に一度だけ、テレビに出ます。それがNHKの「小林賢太郎TV」です。
不肖ワタクシ、初回から全て見ておりますが、これがまたすげーのなんの。ソロのコントの合間合間にインタビューが入っていたりするんですが、それすら伏線になっていたり、また、番組側が最後に「お題コント」を作らせるんですが、その製作過程は見ていてとても興味深いです。それにゲストも豪華で、だからといってゲストの力に頼りすぎず独自の世界観の中にゲストを引きずり込んでしまう、そんな小林賢太郎ワールドを作りあげます。
賢太郎さんの言葉で、非常に印象深いものがあります。
「0から1を作るのは無理だってよく言うじゃないですか。でも死ぬほど頑張れば、0.1くらいは作れるかもしれない。それを10回繰り返すだけです」
いやぁ、この言葉は相当に努力を重ねた人でないと言えないことだと思いますよ。そんな「天才」が作ったゲーム、興味ありませんか。
「言葉ポーカー」とは?
小林賢太郎TVの放送で、ラッパーのKREVAさんと教育学者の斎藤 孝さんがゲストの回でした。その時、3人がプレイしたのがカードゲーム「言葉ポーカー」でした。小林賢太郎さんはプロ顔負けの手品師というか、プロ並みに仕事をこなせていた時、「やばい、手品で食っていけるようになったらお笑いができなくなる」と気づいて辞めたレベルの腕前です。賢太郎さんはその鮮やかな手つきで、大量のカードを二人の前に並べました。しかしそれはトランプではなく、カードの裏には、賢太郎さんの手書きで、短い言葉がたくさん書かれていました。名刺や形容詞、述語、その他無数の言葉です。
ここでルールを説明。
- まず、ひとり5枚、カードを引く
- 「面白い文章を作る」ことを念頭に、2枚捨てる
- 残り3枚で文章を作り、発表し合う
以上です。超シンプル!!!
ですので、このゲームには厳密な勝敗はありません。しかし、時には誰もが平伏すようなとんでもなくぶっ飛んだ一文が生まれたりするので、そういう時はみんなで「それが優勝!」みたいな空気になるんです。
必要なのは、カードとペンだけ
これを見た我が夫(ガチゲーマー)が言いました。
「僕もやりたいです」
彼は百均で名刺サイズのカードを200枚購入し、それが収まるケースも購入。帰宅するなりカードにボールペンで様々な言葉を書き込み始めました。実在の人名や地名など入れると、一気に殺傷力が上がるのでオススメです。書き込みが150枚程度に達したので、実際にやってみることにしました。ちなみに私は字が恐ろしく汚いので、夫に「これ書いて」、「あれ書いて」と口出しをするだけの簡単なお仕事を必死でこなしておりました。
で、肝心のゲーム。
楽しすぎ!!!
文章を作る、というのが若干ハードル高く感じられるのですが、いっそ「てにをは」が抜けてもいいや! くらいに構えて直感的に選んでいくと、自分でも笑っちゃうくらい変なセンテンスが爆誕します。
百聞は一見にしかず! 以下は、私と夫との「プレイ・レポート」です。とはいえ、バンドのライブ・レポなら100本以上書いてきましたが、ゲームのレポは初体験! どうかお手柔らかに!!
まずはカードをよく切ります。

ウチの夫は手がでかいのでサクサクとカードを扱えて羨ましいです。私が得た手札5枚は以下。

手札は、天国・ちくわ・定食・観賞用・泥棒の5枚。
……あんまピンとこない……。

2枚捨てます。
第1回戦の結果はこうです。

- 理想的ないかがわしい課長
- 鑑賞用ちくわ泥棒
まだ微妙ですね。その後は、

- 悪質な野菜選手権
- 世界が認めた美味しい兄
これはちょっと気に入っています。
また、以下は、私がカードを実家に持ち帰り、弟とプレイした時の結果の画像です。



- <①弟>踊るポール・マッカートニー恐怖症
- <①八壁>限りなく透明に近い等身大宇宙戦艦
- <②弟>息子のカバンの中に1/3おじさん
- <②八壁>禁じられた恋するアマチュア
- <③弟>ひとりなのにお手本のような羽生結弦
- <③八壁>歌う大統領オリンピック
「ひとりなのにお手本のような羽生結弦」は弟の引きだったのですが、彼はこの時「羽生結弦」と「プルシェンコ」を同時に引いていたというから驚きです。ですから、これは案外「運ゲー」でもあるんですよね。
破壊神・親父降臨!! ルールは守ってね!!!
こんな感じで、私は言葉ポーカーを実家に持ち帰り、弟はもちろん、母も交えて遊んでいました。私と同じくらいゲームに無縁な母ですら、この「言葉ポーカー」は簡単で直感的なので、すぐにルールを覚え楽しみ始めました。
しかし。
そこに現れたのが我が父でした。
その時点でもう親父が相当に酔っ払っていた、という事実を加味しても、あれはカオスでした。
いえ、私はちゃんとルールを説明しましたよ? 5枚から3枚を選んでひとつの文章を作る、と。
しかし親父はルール破壊神でした。
「これ、このカード加えた方がおもろいやん」とか言いながら私のカードを奪ったり、「なんで3枚なん? 7枚にしようや」とデッキから勝手にカードを引く、挙げ句の果てには「みんなで10枚ずつ引いておもろいの作ろうや」と、ルールをガン無視! 結局彼は3枚で1文を作ったか否かすら、私は覚えておりません。嗚呼。
誰でもできるからレッツ・チャレンジ!
以上、小林賢太郎氏考案の「言葉ポーカー」を紹介させていただきましたが、皆さんいかがでしたか?
「100枚以上カード書くのかよ……」とハードル高く感じる方もいらっしゃるかと思いますが、枚数に指定はありませんし、複数名で案を出しながら、身内ネタ・時事ネタなどを出し合ってカードを作るのは存外に楽しいものですよ?(私は口しか出しませんでしたが)
余談ですが、今回画像でご紹介した文章の中で、ワタクシ八壁が一番気に入っているのは、弟が出した「踊るポール・マッカートニー恐怖症」です。
ではでは、今回はこの辺で退散いたします。最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
次回は先日執筆しました、解離性健忘の非ゲーマーが愛しい二人のゲームオタに想うことの続編をご報告する予定です。またお会いしましょう。