株式会社ビーウィズロゴマーク BTOパソコンのサイコムロゴマーク ヨギボーロゴマーク ジョイサウンドロゴマーク

インタビュー

eスポーツ部設立で紡ぐ地域・社内とのコミュニケーション~ホンダロジコム株式会社~

ePARA代表・加藤大貴が、eスポーツやゲームに関わる様々な方にインタビューする不定期企画。今回は、情報と物流技術で社会に貢献する「ホンダロジコム株式会社」の生駒氏と石川氏に、eスポーツ部設立や障害者雇用の背景について伺いました。

左上にホンダロジコムの石川氏、右上にePARA代表加藤大貴、左下にライターyuudai、右下にホンダロジコムの生駒氏
左上:石川、左下:yuudai、右上:加藤、右下:生駒

eスポーツ部設立は社長の一声から

加藤:まず自己紹介をお願いします

生駒:新規事業の取りまとめ責任者、eスポーツ部部長の生駒です。

石川:システム開発部の石川です。5日勤務の内、週1日eスポーツ部で働いています。

加藤:主な業務内容の説明をお願いします。

生駒:弊社は物流業務がメインの会社です。主に倉庫内の業務を請け負っています。荷主様から商品を預かり、お客様の元に的確に出荷します。また、近年はきくらげの栽培、eスポーツ部の設立と様々な事業に取り組んでいます。

加藤:なぜeスポーツ部を設立しようと思ったのでしょうか?

石川:社長の一声が始まりです。飲み会で後輩とゲームの話をして盛り上がっていると、社長が興味を持ち、eスポーツ部を作ることになりました。

加藤:eスポーツを通じて達成したい目的はありますか?

石川:3つあります。1つ目は、eスポーツを通じて「ホンダロジコム」という会社の知名度を上げる。2つ目は、社内や地域のコミュニケーションを図る。3つ目は、幅広い人材の獲得です。

加藤:eスポーツはコミュニケーションツールの1つなので、様々な機会を生んでくれますよね。勤務時間外でeスポーツ活動をしている企業が多いですが、勤務時間内で活動している理由はありますか?

石川:弊社は、CSR活動※の1つとしてホッケー、競歩などのアスリートの支援も行っています。アスリートの方々は選手活動だけでなく、一社員として業務をこなし、アスリート活動もしています。これらの活動を参考にして、eスポーツ部も勤務時間内に活動することになりました。

※1CSR活動
企業が利益を求めるだけでなく、環境活動、ボランティア、寄付活動など企業として社会貢献を行う活動のこと。

地元開催のアジア競技大会を盛り上げるチームを目指して

加藤:プレイするだけでなく、大会への協賛もされていますが、協賛しようと思った理由はあるのでしょうか?

石川:2021年9月時点では、「eスポーツ選手権 2020 KAGOSHIMA|愛知県代表決定戦/東海ブロック代表決定戦」「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2021MIE|愛知県代表決定戦」に協賛しています。協賛理由としては、2026年のアジア競技大会※2が愛知県で開催されることが決まっています。国体でのeスポーツ大会の採用等の潮流をふまえると、2025年アジア競技大会でもeスポーツが採用される可能性はあります。そんな愛知県で今から少しでもeスポーツを盛り上げたいという思いから、協賛しています。

※アジア競技大会
4年に1度開催されるアジア最大のスポーツの祭典。アジア・オリンピック評議会(OCA)が主催し、アジアの45の国と地域が参加する。

加藤:現在のeスポーツ部の活動状況をお伺いしてもよろしいでしょうか?

石川:eスポーツ部と聞いて多くの方が参加していると感じたかもしれませんが、実際に活動している人は私1人だけです。現時点では、eスポーツという新しいスポーツを知ってもらい、地盤を固める時期と考えています。社内外に認知を広めるため、YouTubeチャンネルにRTAなどの動画を投稿しています。社内でイベントをするときに協力してくれる人はいますが、基本は1人での活動です。

青い服を着たホンダロジコムeスポーツ部の石川氏がピースサインをしている
ホンダロジコムeスポーツ部の石川氏

加藤:社内イベントをやった後で反応はありましたか?

石川:社内イベントは「マリオカート」をプレイしました。予想以上に多くの方が参加してくれ、とても盛り上がりました。イベント後、参加できなかった人たちが、「動画見たよ!盛り上がっていたね!」と言ってくれたことが嬉しかったです。少しずつ興味持つ人が増えてきたと感じています。

ホンダロジコムeスポーツ部員4名でマリオカートをプレイしている
eスポーツ社内イベントの様子。「マリオカート」はプレイヤーも多く、大盛り上がりだった。

加藤:社内にeスポーツに興味を持っている方は多いのでしょうか?

石川:ゲームに興味を持っている人が多いのですが、eスポーツを一種のスポーツとして捉えてしまい、一歩踏み出せない人が多いです。これからの活動を通じて、eスポーツの楽しさを伝えていきたいと考えています。

加藤:eスポーツを活用して、どのようなビジョンを考えていますか?今後、挑戦したいことはありますか?

石川:2026年のアジア競技大会に向けて、まずはメンバー集め、参加できるチームを作っていきたいです。メンバーが集まったら、得意としているゲームタイトルに合わせてチーム一丸となって練習していきたいです。アスリート採用でホンダロジコムの社員として働きながら、eスポーツの世界で活躍できる社員とeスポーツを盛り上げていきたいと考えております。

ホンダロジコム社内eスポーツ大会にて優勝者に商品を渡している
eスポーツ社内イベントでは優勝者に賞品も。

障害者の「働きたい!」を応援する「春日井ファーム」

加藤:話は変わりますが、障害者の雇用状況はいかがでしょうか?

生駒:弊社では、障害者の雇用率は2.7~2.9%です。

加藤:障害者雇用に力を入れている理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?

生駒:障害者の雇用を始めたのは約20年以上前からです。以前は、障害者の仕事は清掃、空き箱の整理という雑用ばかりでした。現在は障害の有無に関わらず、「目標を持ち、やりがいを持って働いてほしい!」という社長の思いから、障害者雇用に力を入れています。また、障害者に働く機会を提供する目的もあり、きくらげ農園「春日井ファーム」をやる決意をしました。

加藤:農業の事業として、「きくらげ」をやろうと思った理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?

生駒:農業の中で比較的容易に栽培できるからです。国産は少なく、中国産が98%を占めています。中国産のきくらげは、農薬を大量に使われているため、消費者の身体に影響を与える可能性があります。多くの人に「食事を楽しんで欲しい」という思いから、農薬を使用しない安心・安全に育てた、きくらげを始めようと決意しました。

加藤:少しずつ認知されているのでしょうか?

生駒:価格は、中国産の方が安いですが、安心・安全を元に販売しているので、学校の給食などに使われるなど、少しずつ広がっています。HPやSNSできくらげを使った簡単料理レシピを公開しているので、1度見て欲しいです。これからももっと多くの方に、「春日井ファーム」で育ったきくらげの美味しさを伝えていきたいと考えています。

インタビューを終えて:eスポーツと障害者

eスポーツ部を設立し、障害者もイキイキと働き続ける環境を提供するホンダロジコム株式会社。もしeスポーツ部×障害者の活躍という切り口知名度向上や地域との連携強化、コミュニケーションの活性化が進めば、eスポーツ部設立の目的は大きく前進すると感じたインタビューでした。ePARAとしても、同社で働く方々が障害の有無を問わずeスポーツで輝けるご提案をしていきたいと考えた時間でした。

ホンダロジコム株式会社の生駒さん、石川さん、今回は貴重な機会をありがとうございました。

リンク集

ホンダロジコム株式会社
HP:http://honda-logi.com/

「春日井ファーム」
HP:https://kikurageland.com/
Facebook:https://www.facebook.com/kasugaifarmKKRG/
Instagram:https://www.instagram.com/kasugai_farm/?igshid=81ibmj63lopk

インタビュアー:加藤 大貴(バリアフリーeスポーツePARA代表) 
Twitter: https://twitter.com/koken_3
Facebook: https://www.facebook.com/koken3Kato

ライター:Yuudai(ePARA所属ライター)
Twitter:https://twitter.com/yuudai_1105V

-インタビュー
-,

© 2024 ePARA