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ePARA CARNIVAL 代表インタビュー

パラアスリートから見たeスポーツの価値【Chan3・ATSUYA】-ePARAユナイテッド座談会Part.2

2022年春より活動を開始したePARA(イーパラ)発のeサッカーチームePARAユナイテッドのメンバーであり、これまでもパラeスポーツの世界で活躍してきたアスリートのお二人、石井康二さんと矢口敦也さんに、ePARA代表の加藤大貴がお話を伺いました。

これまでフィジカルなパラスポーツの世界で成果を出してきたお二人が今後挑むのは、株式会社サイコムのPCと「FIFA22」を用いてプレイするeサッカー。新たにeスポーツの世界へ踏み出すお二人に、これからの思いや期待を伺っていきます。

座談会の参加者

石井康二(Chan3)

脊髄損傷により車椅子を使用している、パラアスリートであり、BASE株式会社Corporate Division Athlete Group Managerとして同社のアスリートチーム「BASE Athletes」のeスポーツチームマネージャー兼コーチを務める。パラアスリート選手としては、2012〜18年に車いすソフトボール日本代表をつとめ、2015年には障害者セーリング日本代表、2001年U24車いす椅子バスケットボール日本代表として活躍をしている。現在はePARAユナイテッドのメンバーの一員でもある。

石井康二氏の写真。車椅子に乗っている。

矢口敦也(ATSUYA)

横断性胸髄麻痺で車椅子を使用している、株式会社エラン所属のパラアスリート。車椅子バスケットなども経験した後、パラアーチェリーに転向し全国2位という成績をおさめている。ePARAユナイテッドのメンバーでもあり、ポジションはDF。

アーチェリーをしている矢口敦也氏の写真。

モデレーター:ePARA代表 加藤大貴

国家公務員として裁判所勤務ののち、品川区社会福祉協議会を経て、現在株式会社ePARA代表取締役とNPO市民後見支援協会理事として活動している。

参考記事:国家公務員を辞めてまで実現したかったこと~ePARA代表加藤が振り返る~

加藤大貴代表の写真。

お二人の出会いとゲームとの付き合い、20年来の顔見知りから飲み仲間へ

Zoomでの対談の様子。左上:加藤代表、左下:石井康二氏、右下:矢口敦也氏。

加藤:それでは本日はよろしくお願いします。まず今のお二人の近況と接点について伺ってもよろしいでしょうか

石井:BASE株式会に所属し、「Athlete Group」のGroup Managerマネージャーをしています。一方で、メンタルコーチという役割で、eスポーツを行う選手個人およびeスポーツチームに、コーチングの手法を生かしてサポートをしています。

矢口:私は株式会社エランという会社でアスリート採用され、午前は実務、午後はアーチェリーをし、パリのパラリンピックで金メダルを目指しています。

加藤:お二人の出会いや、交流を伺っても良いでしょうか?

矢口:もういつからかわからないですね。昔やっていた車椅子バスケットボールの頃からでしょうか?歳も近いんですよね。

石井:今年45歳なので、同い年ですね。とはいっても、最初から親しい間柄ではなくて、近い記憶だと車椅子ソフトボールの遠征で長野でお酒を飲んだことを覚えてます。

加藤:同い年で昔からの付き合いで、顔見知りから飲み仲間になったんですね。お二人のゲーム遍歴や最近のゲームのプレイ状況なども伺ってもいいですか?

矢口:ファミコンや初期のプレステで止まっているドラクエ世代で、スト2などはやりました。ウイイレなどはやったことがないです。ゲームを久しぶりに触ったのっですが面白く、一人一ポジション動かすのが新鮮です。チームプレイなどは喋りながらやれるので、新鮮だなと感じます。

石井:僕はまだチーム練習はできてなくて、初期の頃に練習会に1回行っただけで、まず操作すらしてないというところで。とはいえ、パソコンでやれるゲームはキーボードがあればボタンがたくさん押せるし、ボタンにいろいろ割り振れるので、コンシューマー機のコントローラーパッドよりは複雑になるかもしれませんが、ネットのゲームをずっとやってきた経験があるので、比較的できるんじゃないかなと思っています。事前にFIFAもキーボードマウスで操作できればっていう話をしたときに「キーマウ(キーボードとマウスの操作の意味)めっちゃ難しいですよ」とずっと言われていて。でも僕はずっとゲームをキーマウでやっていたから、きっと大丈夫なんだろうと、たかをくくっています。

パラアスリートの二人の目にはePARAユナイテッドはどう映る?

加藤:ePARAユナイテッドに参加していただいて、現状どう感じていらっしゃいますか?

石井:僕の中では別に車椅子ユーザーだけのコミュニティという感覚でバスケットなどもやってきていません。車椅子ユーザーか否かで区別する感覚がない、「普通」という感じですかね。でもやはり電動車椅子のユーザーの人たちと接してきたことが少ないので、そういう車椅子ユーザーあるあるというか、電動車椅子ユーザーじゃないと知らない情報や話というのはあるんだと気付かされることはたくさんあります。電動車椅子サッカーの試合で、時速6キロ制限の部と、10キロ制限の部があって、マシンの速度に上限を設けてカテゴリー分けがしてあって。そういうルールすら今まで知りませんでした。僕の感覚だと電動車椅子をチューンナップして速くしたり、パワーを強くしたら、車椅子の性能で差が出せるからずるいゲームだなとは思っていましたが、ちゃんとそこはルールがあるんだというのは新しく知ったことです。

矢口:フィジカルスポーツがやりにくい筋ジストロフィーの方や脳性麻痺の方が、仮想現実のところで、サッカーをやるっていうところがすごく魅力的なことなんだろうと。電動車椅子のサッカーやってる人なんか多分サッカー好きだし、とりちゃん(ePARAユナイテッドのキャプテン)もサッカー好きじゃないですか。実際にプレイするような、メンタリティでやられていると感じます。一緒に練習していて、そういうところが本当にいいと思います。

加藤:ePARAユナイテッドはこれからどうなっていったら面白そうでしょうか?

石井:常日頃から話してることでもあるのですが、ゲームを通じて仲良くなるみたいなことがまず第一段階にあって。必然的にゲーム以外のことをやろうとなったり、リアルで会ってご飯食べよう、どこか行こうみたいなことになって、そのときに初めてやっと身体障害者だとわかるようなこともあります。オンライン上でゲームをやっている分には、僕らの身体的特徴はなくなってしまいます。だからオンラインの世界で車椅子ユーザーだからというのは、あまりマッチしないなと思っています。でもそれがリアルの出来事になったときに、車椅子ユーザーというスペシャリティを認識されるべきものだと思っています。まずは本当に仲良くなることや大会に出ることでもいいし、今回のイベントでもいい。プライベートで仲良くなったらまたゲームやろうね、みたいなのが、シンプルに良いのではないかと思っています。発信という観点では、世論が何に興味があって、どういうことを望んでるか、それに踊れるか、踊れないかだとも思っています。周りの期待やニーズを感じ取って、その世代や老若男女でその感じ方はきっと違うので、周りの反応をみながら発信できるといいんじゃないかと思います。

eスポーツだからこそ実現できること、その可能性

加藤:ゲームだからこそ、eスポーツだからこそ実現できそうなことはあるでしょうか?フィジカルスポーツとの違いを教えていただきたいです。

石井:わかりやすい言葉で言うと、「いつでもどこでも、誰とでも」それがeスポーツです。住んでいるところが離れているのに、サッカーゲームというゲームの世界で一緒にやって、その中でお互いの価値感を垣間見る瞬間があるかもしれません。バスケットだったらこうだよねみたいな。バスケットのような団体競技に対する考え方って、こういうのだみたいなことを話したことはないけれど、プレーを通して見てたものと実際やってみることでもしかしたら違いを再認識することとかあるかもしれないと思っています。「いつでもどこでも、誰とでも」というキーワードで気軽にできるっていうのは、まさにこのeスポーツのいいところだなと。スポーツが自分にどれだけ影響したかというのがちょっとわからないので、こういう答え方になりますが、もう10代の頃から結構な時間を費やしていて、スポーツが自分の土台にあって、僕という人間ができてると思います。ですので、スポーツをやる上でなるべく楽観的であった方がいいなと。試合の結果だったり、目先の試合に集中していると、長期的な目標達成ができなかったりするので。楽観的であったらいいという考え方はeスポーツでもあります。eスポーツって僕がメンタルコーチをやってることからもわかるように、メンタルゲームと呼ばれるようなことが多いんです。そういうところは結構大きく影響しているんじゃないかなと思いますね。

矢口:職業になりえますよね、eスポーツは。プロを目指して上を目指していくのもいい。そういうところも魅力あるんじゃないかなと思います。ePARAさんの活動も勝ちにこだわるようなチームにしていくのも一つだろうし、可能性はいろいろありますよね。

これからの展望とやっていきたいこと、スポーツの価値

加藤:これからePARAユナイテッドでもどう動いていこうとか、展望はありますか?

石井:先輩として、こういった雇用のあり方みたいなものや、ロールモデルみたいなものを形成することで、同じような待遇というか働き方で働けるというようなことを示していきたいですね。言葉の選択は難しいけれど、僕らよりも重度な障害を持っていても、eスポーツというジャンルで、何かその価値を提供することを発信できることが、社会の価値としてみなされて、それがお給料をもらえる雇用関係が結べるように道を示すのが、俺らの役目だったりとかするのかなと。ベースは自己満足かもしれないけど、会社の理解を得ながら、自分のやりたいことをやれる環境というのが、僕らのチームの車椅子の子たちにも当てはまっていったら幸せだなと思っています。そういうのが実現したらすごい嬉しいです。

矢口:キャプテンの鳥ちゃんからもっと周りを動かすとか、指示を出すようなところの発言をしてほしいと言われています。フィジカルスポーツをやっていて、平面で見ているものに対して、eスポーツサッカーだとちょっと上から見れるので普通にサッカーを見ているような視野でできます。ですので、そういったコミュニケーションをこれからどんどんやっていこうと思います。そして自分も自己満足100%でやっていますが、パリのパラリンピックで本当に金メダルを取ろうとしています。アーチェリーに関しては、健常者の土俵で戦えるんですよ。アーチェリーはもう本当にバリアフリースポーツだと思っていて、健常者と勝負できるんですよね、普通に。なので健常者の全日本大会に出て、上を目指すような夢もあり、そこにすごく魅力を感じてます。あとはアスリートと会社との関係性を考えていて、ブログや大会の報告だとか、メディアも自分の方からどんどん売り込んでいくなど、そういうところはやっていこうと思っています。 そういった活動を通じてパラアスリートの雇用価値を高めていくとともに、障害を持った子供たちに夢や目標を持つ事の素晴らしさを伝える仕事もしていきたいと考えています。

加藤:発信により、それぞれの価値も、所属している企業の価値が上がるとも言えますからね。これからの発信や今回の記事でも示していきたいですね。

最後に

パラアスリートのお二人から、とても有意義かつスポーツマンシップに溢れたお話を伺うことができました。人生経験もアスリートとしての経験も豊富なお二人が、ePARAユナイテッドの中でも存在感を発揮するのは間違いありません。これからの活動も応援したくなるお話ばかりで、とても有意義な会談でした。ありがとうございました!

お二人が出場するePARAユナイテッド チャレンジマッチ<FIFA 22>は以下で放送されます。ぜひご覧ください。

ePARAユナイテッド チャレンジマッチ<EA SPORTS™ FIFA 22(steam版)最新版>

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