はじめまして、ePARA(イーパラ)ではじめての寄稿となります、Su 弾丸ファイターと申します。
私はもう長く精神科に通院しており、通院しながらクローズドで仕事に就いたのち、障害者枠での再就職も経験しているものです。
うつ状態になり、はじめて通院を開始してからすでに20年以上経ちます。
当初は「双極性障害」と診断されており、最近になって、「双極性障害」のベースに「発達障害」があるとわかりました。
「発達障害」の診断をバネに一念発起し、専門学校に入学。
翌年には国家試験に合格し、「精神保健福祉士」の国家資格を所持しております。
現在は主に、得意のハードウェアとしてのコンピューター関連の仕事をしております。
最近は、サニーバンクのwebアクセシビリティ診断セミナーをきっかけに、ハードウェア周りだけでなく、WEBコーディングやWEBデザインも学び始めています。
交通事故による下肢障害、和解、World of Warshipsとの出会い
2010年3月。仕事先の事務所からの原付で帰宅途中、前方不注意のクルマに交差点に侵入されました。
左足が原付と車のバンパーに挟まった状態で、5メートルほど体が吹っ飛ばされました。
左足の膝下の脛骨が粉砕した、脛骨高原骨折でした。
2012年1月頃。リハビリの甲斐無くついに、身体障害者手帳を取得することになりました。
弁護人とともに和解を受け入れることになった頃。
下肢が自由に動かない中でも、ある程度落ち着いた時間ができてきた私は、ゲーミングPCを自作しました。
2013年頃、YouTubeでぐうぜんWorld of Warships(略称 WoWs)のCMを見ました。
そのYouTubeで見たCMの映像美に揺さぶられ、自作のゲーミングPCを用いて一度、World War Shipsをプレイしてみようと思い立ちました。
オンライン対戦ゲームとのはじめての出会いでした。
World of WarShipsって?
World of Warshipsは、2015年よりベラルーシのWargaming.net社がサービスの提供を開始した、対戦型のオンラインゲームです。
現在は、アジア(ASIA)・EU・ロシア(CIS)・北米(NA)などの複数のサーバーに分かれて対戦することができます。
日本から対戦に加わる場合はアジアサーバーに属し、韓国・中国・台湾などのプレイヤーと共闘します。
FPS(ファースト・パーソン・シューティング)としては、ゲーム進行がゆっくりなのが特徴です。
必要な操作も最小限で、 WASDの移動キーとマウスのみで戦闘可能です。
比較的単純&操作ですので、初心者も操作自体には困らないでしょう。
ただし、操作する対象は艦船のため、速度アップも停止も曲がることも難しいです。
プレイヤーはそれぞれ一隻の艦艇の船長として、艦隊戦に加わることになります。
対応OSはWindowsとmacOSです。
課金する事も可能でその場合はプレミアム艦艇を入手したり、経験値等の入手を増やす事ができます。
プレイヤー対プレイヤーの「ランダム戦」が主ですが、「Co-op戦」と呼ばれる対NPC戦(ノンプレイヤーキャラクター戦=対コンピューター戦)もあります。
シナリオと呼ばれるストーリー性のあるモードも存在しており、季節等でイベントも行われています。
操船できる船種は、2020年7月現在、日本、アメリカ、ソビエト、ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、パン・アジア等の駆逐艦、巡洋艦、戦艦、航空母艦で、日ロ戦争当時から第二次大戦終了前後に開発された各国の艦艇およそ200種と非常に多彩です。
映像が非常に緻密な3Dで描かれており、例えば戦艦「大和」は12万枚のポリゴンで描かれいています。
World of Warshipsのゲーム展開
「Tire」と呼ばれるランクで、開発時期の古い方から10段階に区切られた艦艇同士で戦います。
ゲームスタート時点で、運営サーバー上でその時の参加ユーザーが操船している艦艇の船種と、「Tire」で区別された艦艇のランクのバランスをとり、ゲームがスタートします。
時間内での拠点エリアの占領数、敵艦隊と自分が所属する艦隊のダメージゲージ・レベルで競うことになります。
ゲームマップ
ゲームマップは複数用意されており、広く開けた地域、小さな島が散らばった地域、狭い海峡を挟んだ地域等がランダムで出現します。
島を利用して大砲等の砲弾をよけたり、そもそも見つからないよう艦船を隠すことができるマップもあります。
しかし、そういうマップは艦船が座礁して動けなくなるリスク、自分の見方の艦船に艦船をぶつけてしまい、ダメージを与えてしまう可能性が高くなりがちです。
さらにマップには範囲があり、範囲外に艦船が出られないよう壁があります。
各戦艦の役割
高速・軽快な駆逐艦は隠蔽性が高く小回りが利きます。ほかの艦艇は気がついたら、すぐ近くに接近されて大量の魚雷を放たれていることもあります。
魚雷は、船体に穴を開け、大ダメージを与えますが、魚雷を使用できる艦船の装甲、対空能力は非常に限定されています。
(スモークを炊いて一時的に船体を隠すこともできます)
巡洋艦は、駆逐艦の撃退、防空を主な任務とし、バランスが良いため初心者から熟練者でも楽しめます。
巡洋艦の中には、速度、防御力、魚雷を装備している艦船もあり、比較的大口径で射程距離の長い砲を装備しています。
戦艦は、遠方の艦船を大口径・大破壊力の砲撃で攻撃でき、場合よっては、駆逐艦を一回のダメージで撃沈可能です。
戦艦は、防御力も大きい一方でその巨大さゆえに隠蔽性が低いです。
また、比較的速度が遅いほか、一度砲撃を行うとリロードに時間がかかる、小回りが効かないといった弱点があります。
このゲームで最強なのは、実は航空母艦かもしれません。
航空母艦自体は装甲や対空能力はある程度そなえていますが、直接艦艇を攻撃できる装備はほぼもっていません。
しかし長大な射程、広範囲の索敵能力を備えています。
航空母艦は、破壊力の大きい魚雷を装備した航空機や、敵艦隊から飛来する航空機から艦隊を守る戦闘機を大量に搭載しています。
航空母艦は艦隊ではいちばん最後部でかまえて、各艦艇の戦闘を補佐し、戦況を変える力を備えています。
各艦艇の役割や戦闘能力は随時更新されていくのもオンラインゲームの魅力です。
各国の技術力も再現
艦艇それぞれは、開発した当時の技術力が艦艇の所属している国のレベルで異なっています。
艦船を索敵できるレーダー、航空機を探せるレーダー、航行している艦艇、水中を進む魚雷の位置を割り出す水中聴音機、はては魚雷、大砲の性能まで非常に忠実に再現しています。
天候も再現
World of Warshipsでは、天候とその影響度も再現されています。
例えばスコール。
スコールの中では、視界が極端に低下します。
第二次大戦前後の艦船は、一部レーダー設備を備えていたものもあります。
当時は、艦船を探す道具は望遠鏡、命中のために使用する測距儀等装置は光学機器がメイン。
航空機による索敵も目視が主な手段でした。
「スコール」で視界が奪われればたちまち敵艦を探せる距離が縮み、大砲も魚雷も命中精度が下がります。
World of Warshipsはチームで戦うもの
艦艇はそれぞれの存在に意味があります。
高速で敵のエリアを占拠し、高速で砲弾をかいくぐり魚雷で攻撃をしかける駆逐艦。
主に駆逐艦からその他の艦船を守り、比較的高速で防空能力が比較的高い巡洋艦。
長大かつ強力な砲を装備し強力な装甲の艦隊の守護神、戦艦。
長大な索敵能力と強力な攻撃能力を備えた航空母艦。
各艦艇の役割をふまえて、いかに戦略的に戦うかが試されます。
戦略面で失敗した場合、いかに強力な戦艦であろうと結果にはつながりません。
気がつけば孤立して包囲され、一方的に複数の艦艇から攻撃にあい撃沈されたり、あっという間に所属している艦隊の艦艇が減らされ、負けていたということが何度もあります。
このゲームは、それぞれの艦艇の種類、攻撃手段をまるで将棋の駒のように扱えた艦隊が勝利をします。
仲間とプレイする場合、勝利に向けて艦隊の足並みをそろえるために必要なのはコミュニケーション。
もちろんそのための「チャットツール」も用意されています。
World of Warshipsの魅力
World of Warshipsは、「戦う機械」の魅力を十分に味合わせてくれるゲームです。
映像だけなのに、なぜかオイルや煙、硝煙においも感じそうな臨場感があります。
このゲームの開発・運営会社Wargaming.net社は開発力が素晴らしいと思います。
非常にたくさんの情報を集め、艦船、艦船の装備を忠実に再現しようと努力されています。
また、ゲームの改良をし続けている点も魅力です。
新しい艦船を随時アップデートし、ゲームバランスや新しい見解のもと、細かい艦船の性能、艦船の装備の性能修正を行ってくれています。
このゲーム続ける人は、艦船マニアではなくてもいつか、実物の写真を確認するために自分の操船する艦船をGoogle検索する日がくるでしょう。
当時、悲劇的な沈み方をした船の乗員や、艦長に思いを寄せる方もいらっしゃるかもしれません。
この記事を読んで興味をお持ちいただいた方は、ぜひ一度プレイしてみてください。