この記事は、アメリカウェストバージニア州を拠点とした障害者のゲーム擁護団体The AbleGamers Charity が過去に公開したコンテンツです。
ePARA(イーパラ)は、The AbleGamers Charityより公式な許諾を受け、日本語訳を転載しています。
著者: Catherine Brody(ADHDを持つライター)
公開日:2020/1/20
This article was published by The AbleGamers, a disability gaming advocacy group
https://ablegamers.org
This is a translation of the article which we have received official permission to publish on our website.
Writer: Catherine Brody(a writer with ADHD)
Release Date:2020/1/20
ゲームと身体障害
今日、TVゲームはポピュラーな文化として成長しています。
そのお陰で、身体的であれ精神的であれ、ゲーム内で障害を正しく表現している場合に限っては、ゲームが障害の理解促進につなげることができます。
先月、エリサに取材をしたとき、私はこの記事に記すひとつの考えに行き着きました。
ゲームを通して、障害に対する理解の幅を広げることが出来るのではないかという考えです。
もし車椅子バスケを題材にしたゲームがあれば有益で、素晴らしいことです。
もちろん車椅子バスケに限らない話です。
別案としては、バスケットボールのゲームに車椅子の選手を加えるというのもあります。
車椅子を体験できるゲームもありますが、私から見ると車椅子をジョークとして扱うゲームに感じます。
私はゲームの開発者のみなさんに、障害についてしっかり理解してほしいと思います。
ゲームと精神障害
ゲームにおける、精神障害の登場例を上げようと思います。
Watch Dogs 2に自閉症のキャラが登場します。
ジョシュという名前のキャラクターです。
天才ですが、非言語的なコミュニケーションが苦手です。
彼は他の人と同じように感情を通わせることがなく、スラングを理解することもありません。
これは自閉症、または自閉症スペクトラムの一つの現れ方です。
ジョシュは上手く表現されており、チームの唯一無二の存在です。
彼は浮いた存在ではないので、除け者にされることはありません。
GTA RP (FiveM)内では、精神障害を持った人がプレイしているのを見かけるかもしれません。
Pandemonium RPでプレイしている人の中には、精神障害を持っているキャラクターでプレイしている人もいます。
実際にプレイしている人には精神障害を持っている人もいます。
ビジーという少女は、統合失調症などの精神障害を持つエミリーというキャラクターで遊んでいますが、ビジー自身もその病気を患っています。
私もADHDを持つキャラクターで遊んでいて、私もこのキャラと同じく強い不安障害を持っています。
私の友人のダッパーペーパーバッグは、バウという自閉症のキャラクターで遊んでいます。
これらの人々は、自分と同じ障害を持つキャラクターで遊ぶプレイヤー達です。
Hellblade: Senua’s Sacrificeのメインキャラクターのセヌアは精神障害を持っています。
オーバーウォッチのシンメトラも自閉症を持つキャラクターです。
Rogue Legacyは色盲者が登場するゲームで、そのキャラクター達は世界が白と黒にしか見えないという特徴を受け継ぐことがあります。
ゲーム会社が障害に対して果たせる役割
身体障害者がゲームに登場すれば、障害の理解を深めるものになる可能性があります。
特に自閉症であるオーバーウォッチのシンメトラのように障害を正確に表現すれば、多くの人の障害の理解の助けになるでしょう。
これは身体障害、精神障害を問わず、目に見えない脊髄損傷のような障害も同様です。
Hellbladeは精神病のキャラクターに焦点を当てて、多くの賞を受賞しました。
そのゲーム製作者たちは、障害に対する知識が豊富な人々と協力して、障害の事実を表現しました。
ゲームに障害が登場するのは、障害者への治療上の助けになったり、障害が無い人たちへの教育にもなりえます。
プレイできるキャラクターであれ、そうでないキャラクターであれ、障害を持ったキャラクターがいるのは素晴らしいことだと思います。
あなたはゲームで見てみたい障害はありますか。
それは何ですか。そしてなぜですか。
本記事のライター情報
Catherine Brody
Catherine BrodyはYouTubeへの動画投稿や、ライブストリームが好きです。
あと、ブログもやっています。気軽に覗いてみて下さい!
本記事の翻訳者情報
須賀一惺
双極性障害、発達障害持ちのフリーランサー。
翻訳時は双方の文化的背景にマッチさせることに気をつけている。
臨床心理学や発達心理学などの学問も得意で野球やゲームにも詳しい。
「自分の興味と感心を大切にして、マインドフルに生きる」がモットー。