イベントレポート

【東京eスポーツフェスタ2026】海外交流企画『TEKKEN 8』学生国際交流戦レポート——サウジアラビアのファイサル・ビン・バンダル王子より特別メッセージも

2026年1月9日(金)~11日(日)に東京ビックサイトで開催された、東京eスポーツフェスタ実行委員会(東京都や業界団体で構成)主催「東京eスポーツフェスタ2026」では、国内外の選手・学生・企業が集い、eスポーツを通じた交流や理解促進を図る企画が数多く展開されました。

本記事では、1月10日(土)に実施された「ZETA DIVISION トークセッション & 『TEKKEN 8』学生国際交流戦」の模様を、現地の様子とともにレポートします。

後半の学生国際交流戦では、サウジアラビア eスポーツ連盟よりファイサル・ビン・バンダル王子(Prince Faisal bin Bandar Al Saud)が来場され、若い世代に向けた力強いメッセージを贈りました。

イベント概要

今回の海外交流企画は、東京とサウジアラビアの学生が eスポーツを通じて学び合うことを目的として開催されました。

前半のトークセッションでは、ZETA DIVISIONのKEISUKE選手・千葉哲郎氏らが登壇し、

  • 国際大会の経験
  • 世界と戦う上でのプレイヤー成長
  • チーム運営と文化交流

 といったテーマで語り合いました。


後半は、日・サウジ両国の学生が『TEKKEN 8』で対戦する国際交流戦。初めて国際舞台に立つ学生も多いなか、会場は終始温かい空気に包まれました。

学生国際交流戦 試合レポート

第1戦

アハメド・ムーサ・ア・ムバラク(サウジアラビア)

vs

デオ(東京)

試合序盤から両者とも慎重に動きを探り合い、会場は静かな緊張に包まれました。

アハメド・ムーサ・ア・ムバラク選手はジンを選択し、的確な距離管理と壁運びの精度で主導権を握ります。

一方のデオ選手は、自分の間合いになると一気に攻め上がる果敢なスタイル。

しかし、アハメド・ムーサ・ア・ムバラク選手の判断力と対応の早さが上回り、第1戦はサウジアラビア側に軍配が上がりました。

試合後、デオ選手は悔しさを滲ませながらも笑顔で握手。

言語を介さずとも、ゲームを介して通じ合う姿が印象的でした。

第2戦

フサム・バサム・アルハルビ(サウジアラビア)

vs

うえにし(東京)

第2戦は一転して、互いに攻めの選択が目立つ試合展開となりました。

序盤からヒートアクションが火花を散らし、学生選手ならではの積極性と勢いが会場を沸かせます。

うえにし選手は持ち味である冷静な対処で流れを掴む場面もありましたが、

フサム・バサム・アルハルビ選手の爆発力のある一撃が要所で刺さり、こちらもサウジアラビアチームの勝利。

うえにし選手は「国際試合は初めてで緊張したが、本当に楽しかった」とコメントし、会場から大きな拍手が送られました。

第3戦

シャーマン・アブドラ・アルザキ(サウジアラビア)

vs

ジェイソン(東京)

最終戦は、技の精度と読み合いがぶつかり合う白熱した試合となりました。

シャーマン・アブドラ・アルザキ選手は攻守の切り替えが極めてスムーズで、ジェイソン選手の動きをじっくりと見極めるスタイル。

ジェイソン選手も的確なコンボを通し、会場から歓声が上がります。

最終的に勝利したのはシャーマン・アブドラ・アルザキ選手。

勝敗以上に、両者が試合後に深く握手して称え合う姿こそ、この交流戦の象徴と言えるものでした。

ファイサル・ビン・バンダル王子が語った、eスポーツの未来

サウジアラビアは「Vision 2030」の下でeスポーツを国家戦略に位置づけ、2017年にファイサル・ビン・バンダル王子を会長としてサウジeスポーツ連盟を設立、2022年には国家ゲーム・eスポーツ戦略を発表しました。2025年7~8月には首都リヤドで「Esports World Cup 2025」を開催、国を挙げてゲームやeスポーツに注力しています。

ファイサル・ビン・バンダル王子の挨拶全文:

来場者の皆さん、そして選手の皆さん、今日ここに来ていただきありがとうございます。
まず何よりも、今回私を招待してくださった東京都知事・小池百合子氏に深く感謝いたします。

今日ここに来ることができて、本当に嬉しく思います。

ここに集まっている皆さんは、ただのゲーマーであっても、プロを目指す若者であっても、あるいは eスポーツに興味を持つ方であっても、今日のこの場は皆さんのためにあります。
今日の交流戦では、地球の反対側にある国の学生たちが、熱意と経験を持って対戦する姿を見ることができました。

eスポーツにおいて、同じ言語を話す必要はありません。
eスポーツは国境を越え、私たちをつなぎます。
サウジアラビアと日本は、長い間、お互いに対する尊敬と先進性、そして国際交流の面で協力を続けてきました。
そして今日、選手の皆さんによって、その新しい時代への第一歩が踏み出されました。

日本で生まれ、世界中で遊ばれている『鉄拳』というゲームが、今日こうして国際交流の舞台になったことは、ゲームが持つ力を示すものだと思います。

サウジアラビア eスポーツ連盟は、eスポーツをプロ選手だけのものとは考えていません。
学生にとって、チームワーク、戦略的思考、忍耐力といった将来に役立つスキルを育てる重要な学びの場であると考えています。
今日の勝負は、勝ち負けだけが目的ではありませんでした。
努力をし、そこから学び、そして互いを尊重しながらプレイすることが最も大切でした。
選手の皆さんは、自分の国、そして自分たちの世代に無限の可能性があることを示してくれました。

今回この場に参加できたことは私にとって大きな名誉であり、これから先、リヤドのワールドカップなどでまた皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

ありがとうございました。


ファイサル王子は、eスポーツが誰にとっても開かれた文化であり、国際交流の橋渡しになる尊さにも言及されました。また、チームワーク、戦略的思考、忍耐力など、将来を支えるスキルを育てるものだと語り、若い世代に向けた大きな期待を示されました。

eスポーツを通じて目指す未来

今回の学生国際交流戦は、東京とサウジアラビアの若い世代が互いに尊重し合い、「勝敗よりも学びと理解」を大切にする姿を届けてくれました。

身体条件・経済状況・言語などの壁を越えて交流できることは、eスポーツならではの強みといえます。

ファイサル・ビン・バンダル王子のメッセージにもあったように、eスポーツは未来を担う若者にとって、大きな可能性を開く場であることを強く感じるイベントとなりました。そして、ファイサル・ビン・バンダル王子が述べた「eスポーツは国境を越え、人と人をつなぐ力がある」という言葉は、障害や難病を抱える方を含め、多様なプレイヤーが参加できるバリアフリーeスポーツを推進するePARAの理念とも深く響き合うものです。

バリアフリーeスポーツを日本と中東地域を結ぶ架け橋に

2025年9月24日、EXPO 2025 大阪・関西万博内で開催された「日・サウジEXPO投資フォーラム」にて、Hawk Gaming GroupとePARAは、MOU(覚書)を締結しました。この戦略的提携を通じ、HAWK Gaming Groupは、ePARA社のグローバルパートナーとして、日本のバリアフリーeスポーツ事業を中東・北アフリカ地域(MENA)をはるかに超え、世界規模で広げていくことを目指します。

「東京eスポーツフェスタ2026」内で開催された海外交流企画は、eスポーツにより国境を超えた交流の場を創る、力強い一歩でした。この成功を礎に、HAWK Gaming Group社とePARA社は協業を継続し、年齢・性別・時間・場所・障害の有無を問わずに多くの人が笑顔になれるグローバルな取り組みを推進してまいります。

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