私立ePARA学園

私立ePARA学園参加レポート 参加スタイル色々、壁のない校舎で全員が楽しめるオンラインゲームコミュニティ

ePARAの部活動「私立ePARA学園」について、視覚障害者のゲームプレイとゲームコミュニティについて大学で研究されたキムラサキさんによる紹介記事をお届けします。

ヘッドホンを着け笑顔で左手を挙げた人のイラストと、ePARAのロゴ

Discord内で部活動として運営されているコミュニティサーバー、「私立ePARA学園」。障害を持つゲームプレイヤー同士の交流の場を作り、みんなでゆるく楽しく遊ぶことが、このコミュニティの活動目的です。
私立ePARA学園では、毎週水曜日の21時から22時までの1時間、参加者が通話をしながらゲームをプレイする「部活動」を行っています。

私は卒業論文で視覚障害者のゲームプレイ体験やゲームコミュニティについて研究するために、半年ほど前に私立ePARA学園の部員になりました。
ここからは、部活動の管理人やePARAメンバー、部活動の設立者に対して行ったインタビュー調査の結果や、実際に私立ePARA学園での活動に参加してみた感想をお伝えします。

「私立ePARA学園」四つの特徴

多様な属性のメンバーが参加している

2026年3月時点でのメンバー数は約200人であり、そのほとんどが障害当事者です。また、管理者もほとんどが障害のあるメンバーで構成されており、部員の自立・自営が目指されています。実は、私立ePARA学園の最近の課題は「障害を持っていない人の参加が少ないこと」なのだとか。部員を障害当事者に限定しているわけではないので、気軽に参加してほしいそうです。

参加者の年齢層も幅広く、下は学生から、上は60代の方までいらっしゃいます。

部員のみなさんは特にメンバーの年齢や属性を気にしておらず、とにかく楽しくゲームができればそれでいい、という空気を感じます。調査のために急に入ってきた私のこともあたたかく迎えてくださり、馴染みやすいようにとゲームに誘ってくださいました。そのおかげで、調査を終えた後も、純粋に「ゲームを楽しむ場所」として部活動に参加することができています。

障害の有無や、ゲームの上手さ、年齢や属性、ガチ勢やエンジョイ勢も関係なく、様々な人が一緒に楽しくゲームできるのが「私立ePARA学園」です。

eスポーツに限らず、取り上げるタイトルが豊富

部活動で取り上げるタイトルが毎週異なることも大きな特徴です。さらに、株式会社ePARAといえば、STREET FIGHTER 6やeFootballなどのeスポーツタイトルを中心に扱っているイメージがありますが、部活動内でプレイされているゲームの種類はとても豊富で、eスポーツにとどまりません。格闘ゲーム、カードゲーム、FPSゲーム、インディーズのゲーム、麻雀やトランプゲーム、人狼ゲーム、果てにはVRchatなど、ありとあらゆるジャンルのゲームを皆で楽しんでいます。部活動への参加は強制されておらず、完全に自由なので、興味のあるゲームが取り上げられる日だけ参加することもできます。

また、その場での楽しみ方も豊富で、部員はゲームプレイに参加するだけでなく、配信を見るように部員同士のプレイを見守ったり、マイクをオフにしてチャットだけで参加したりなど、縛られない自由なスタイルで部活動を楽しんでいます。

プレイしたいゲームをリクエストすることができる

週替わりでプレイするゲームは基本的に部員からの推薦によって決定されています。そのため、Discordチャンネル内のスレッドや専用LINEグループでプレイしたいゲームを伝えておくことで、さらに新たなジャンルにも挑戦できます。この決定方法によって、障害のある人が遊びやすいゲームも採用されやすくなっています。部員の声が運営に直接届くのも、部活動が誰もが参加しやすい「居場所」である所以だと思います。

障害特性に配慮してプレイタイトルの組み合わせを決めている

さらに、部活動で行うゲーム内容について、もう1つ工夫があります。部活動でプレイするゲームは、例えば「今日はオーバーウォッチとハースストーンをみんなでプレイしよう」「今日はVRchatと麻雀を」という風に、一日につき異なる複数のタイトルが用意されていることが多いです。これは、参加人数を分散させるという目的もありますが、様々な理由で避けたいゲームの種類がある方でも、どちらか一方のゲームならプレイできる・観戦できるからという理由で行われている工夫です。パニックを起こしやすい方や、3D酔いしやすい方でも、ゲームを選ぶことで楽しみやすくなっています。

大富豪のプレイ状況のテキスト表示。自分の手札(スペードの6など)、ゲームの状況(各プレイヤーのターンや残りカード枚数など)、チャットが表示されている。
ある日の「大富豪」の様子。テキストベースで読み上げ対応のため、視覚障害があっても楽しめる。なお、この日のもう一つのタイトルは「スマブラSP」だった。

はじめの一歩を踏み出せる、温かいゲームコミュニティの魅力

ここまでお伝えしてきたように、私立ePARA学園ではゲームを楽しむための環境が整えられています。そのため、自分に合った無理のない参加スタイルが見つけやすいです。例えば私は、普段はゲームプレイをせず、観戦して楽しむことが多いのですが、麻雀をプレイするのは大好きです。

じゃんたまをプレイ中の雀卓の画面
「雀魂」も私立ePARA学園でよく楽しんでいるタイトルの一つ

部活動に参加して知らなかったゲームに出会ったとか、「興味は無かったけどみんなで遊んでみたら楽しかった!」というのも、部活動ならではの体験です。一人でプレイするだけでは味わえない楽しさを得ることができるのが、この部活動に参加する魅力だと思っています。

私はこの部活動を、「ゲームは好きだし、誰かと一緒に遊びたいけど、ゲームコミュニティに参加するのってハードルが高い…」という方におすすめしたいと思っています。とにかく、「ゲームを楽しくプレイしたい!」という気持ちさえ持っていれば気軽に参加が可能なコミュニティです。ぜひ一度問い合わせをして、参加を検討してみてください。このコミュニティの一員として、私立ePARA学園がさらに盛り上がっていくことを祈っています。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

キムラサキ

大学で社会学を学び、卒業論文で視覚障害者のゲームプレイとゲームコミュニティについて研究した。春から新社会人。趣味はゲームで、最近ハマっているのはトモダチコレクション。

-私立ePARA学園

© 2026 ePARA